大調査!親世代とこんなに違う、若者の恋愛観 恋愛が面倒なのは「自分の時間が大事」だから

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次に、大学のサークルなどグループ内での人間関係を気にして恋愛に消極的になったことがあるかを尋ねてみました。「消極的になったことがある」と回答したのは、男性は親が21.2%なのに対し、子どもは27.4%、女性でも親は20.3%で、子どもは26.3%。男女ともに、子どものほうがやや高くなっています。親と子どもで大きな差はないものの、周囲の人間関係をより重視する傾向は、若者が恋愛に消極的になってきている一因として挙げられそうです。

また、男性で「グループ内で好意を抱いたこと自体がない」と答えた割合は、親は34.2%に対して子どもは43.1%と8.9ポイント高くなっており、男性には、そもそもグループ内で恋愛はしないという自己抑制意識も強くなってきているのかもしれません。

若者、男性では4人に1人が「恋人はほしくない」

では、実際に恋人がいる若者はどのくらいいるのかというと、男性で4人に1人、女性で3人に1人となっています。男女ともに年齢が上がるにつれて、恋人がいる割合は高くなっています。また、全体の4~5割の人が「恋人はいないがほしい」と恋愛に前向きではあるようです。ただ、男性の4人に1人、女性の5人に1人という少なくない割合で「恋人はいないし、ほしくない」と回答しています。

 そこで、「恋人はいないし、ほしくない」と回答した人にその理由を尋ねたところ、男性では「自分の趣味に力を入れたい」が29.8%と最も高く、女性では「恋愛が面倒」が30.2%と最も高くなっています。また、男女とも4人に1人がそもそも「恋愛に興味がない」と回答しています。彼らはいわゆる“絶食系”の人たちなのでしょうか。

恋人がほしくない理由として「恋愛が面倒」と回答した人にその理由を尋ねたところ、男女ともに「自分の時間がなくなる」と回答した人の割合が最も高くなっています(男性36.7%、女性39.5%)。次いで、男性では「おカネがかかる」(25.4%)、「相手の希望や主張を聞かなければならない」(24.3%)、女性では「相手の希望や主張を聞かなければならない」(35.8%)が続きます。

自分の時間を大切にする傾向は、最近の若者によく見られるといわれていますが、これと恋愛に積極的でなくなってきていることには、どうやら関係がありそうです。

明治安田生活福祉研究所
めいじやすだせいかつふくしけんきゅうじょ / Meiji Yasuda Institute of Life and Wellness, Inc.

明治安田生活福祉研究所は、明治安田生命グループのシンクタンクです。当研究所は、高齢者・介護、健康・医療、福祉、生活設計、生活意識および企業の福利厚生などの分野を中心に調査・研究活動をしています。調査内容などについて、詳しくはホームページをご覧ください。当研究所は、2019 年4 月1 日付で、社名を「株式会社明治安田総合研究所」に変更いたしました。
 

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