過去10年で「売上高」が増えたトップ500社 1位トヨタ7.3兆円増、重厚長大企業目立つ

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日本最大の企業でありながら売上高増加額も1位(撮影:梅谷 秀司)

3月期決算企業の第3四半期累計(4~12月)業績の発表が相次いでいる。多くの企業で残り3カ月を経たうえでの着地が見えてくるタイミングだ。

企業の業績で基本となるのは、言うまでもなく売り上げ(売上高)だ。損益計算書の一番上に記載される数字であることから、「トップライン」とも呼ばれる。商品やサービスの販売など、企業の主たる営業活動によって得られた収益である。定款によって定められた事業からの収入であり、ここを継続的に伸ばしていくことが企業経営の基本であり王道だ。

売り上げを増やしていくのは、企業の成長にとって欠かせない要素。売り上げがなければ利益も生まれず、事業継続あるいは拡大のための原資を確保できない。では、どんな企業がどれくらいの売り上げ増をはたしているのか。東洋経済オンラインは、約3600社の上場企業の財務情報をすべて網羅している『会社四季報』(2017年新春号が発売中)で集計しているデータを活用して、「過去10年で売上高を増やした企業」のランキングを作成した。

1年前のデータでも同様のランキングを作成・公開したが、最新版となる。直近本決算までの実績をベースにしており、10年前と比べての売上高増加額が多い順に上位500社を並べた(原則として連結ベース、単体決算企業は単体の数字)。直近決算の売上高と、10年前比の増加率(%)、従業員数も記載した。

日産や富士重工業など自動車メーカーの姿目立つ

『会社四季報 2017年1集』(東洋経済新報社)。上場企業各社の財務、各種基本情報のほか、平均年収なども網羅。書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします

1位はトヨタ自動車。直近本決算である2016年3月期の売上高は28.4兆円。10年前からは7.3兆円(35%増)となる。トヨタはこの10年、海外を中心に自動車生産・販売台数を大きく拡大している。単純な規模の面だけでなく、その増加額においても日本一というのは、トヨタがいかに強い企業かということを示している。

2位は豊田通商だ。10年前比売上高増加額は約4.2兆円(106%増=約2倍強)。トヨタグループの総合商社として、トヨタとともに業容を拡大している傾向が見て取れる。自動車メーカーでは日産自動車(4位、2.7兆円増)、富士重工業(6位、1.7兆円増)なども上位に入った。

ランキング上位を見ると、もともとの規模が大きく、重厚長大系の企業ばかりが目立つ。「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」といった経営資源が豊富な大企業のほうが、さらに事業領域や収益を拡大しやすいという側面がある。

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