最新!「キャッシュリッチ企業」トップ300社

バイオなど固定資産少ない企業が目立つ

総資産のうち手元資金が占める割合の高い会社を紹介します(写真:Graphs / PIXTA)

年末年始を過ぎて、財布の中身がさみしくなっている人もいるだろう。忘年会、帰省、旅行、初詣、新年会、お年玉――何かと出費がかさんだはずだ。

一般家庭もそうだが企業もカネが回らなければ、極端な話、経営破綻してしまう。そんな企業の財務健全性を示す指標がネットキャッシュ。現預金と短期保有の有価証券の合計額から、有利子負債と前受金を差し引いて算出する。企業の実質的な手元資金であり、これが多いと財務的な安全性が高いとされ、不況に対する抵抗力が強いといえる。

東洋経済オンラインは、このネットキャッシュを金額ベースで豊富に持っている会社のランキングを「最新!これが『金持ち企業』トップ500社だ!」として2016年12月13日に配信し、各方面から多大な反響を得た。

今度はネットキャッシュをベースに少し切り口を変えたランキングをお届けしよう。集計対象としたのは約3500社の上場企業。有利子負債依存度が10%以下の会社のうち、それぞれの「総資産」に占める割合(純現金総資産比率)の高い300社をランキングした。昨年同時期にも同じ切り口のランキングを公表したが、その最新版となる。昨年ランキングとの違いは直近四半期決算ではなく、各企業の直近本決算をベースとしているところから、金額や順位の変動がある点にはご注意いただきたい。

総資産とは現金、預金、受取手形、売掛金、棚卸資産などの「流動資産」、土地や建物、営業権、商標権などの「固定資産」、すでに対価の支払いが終わり、得られる役務の効果が将来にわたって発現すると期待される「繰延資産」などの会社の資産をすべて合算した数値。会社を構成する財産の大きさそのもので、細かく構成を見ていくと実態も分かる。いわゆる貸借対照表(バランスシート=B/S)に記載された数値である。

「総資産の9割超がキャッシュ」は6社

純現金総資産比率は、会社を構成する資産のうち、いわゆる手元資金がどれぐらいの割合なのかを示す。高ければ高いほど、カネを貯め込んでいるともいえるし、ある意味では持て余し気味になっているともいえる。もちろん、財務的な安全性は高いだろう。

総資産の9割超がキャッシュになっているのは6社。昨年同時期のランキングと同じく1位の御園座は名古屋の老舗劇場。それ以外で目立つのはオンコセラピー・サイエンス(2位)、リボミック(3位)などのバイオテクノロジー企業。4位日本ファルコムはプレステ用ゲームソフトの企画・開発が主力、5位比較.comは商品・サービス比較サイトを運営する。

要は土地や建物、生産設備が少ない企業ほど、総資産に占めるキャッシュの割合が高くなりがちになっている。手元資金が厚いのは安全ともいえるが、ネットキャッシュがかなり潤沢であるにもかかわらず、成長が止まっていたり、株価が低く時価総額が大きくなかったりする企業は、成長のための投資や株主の還元という意味で、手元資金を持て余しているという見方はできる。 

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