当直を辞めて、ようやく健康に
特に当直がなくなる勤務になると、皆、とたんに健康になったりします。いわゆる生活のリズムというものを、そこで初めて知るといった感じです。
多くの著作があり、テレビなどでもよく見かける乳腺外科の南雲先生も、外科でバリバリやっていた頃の写真を見ると、見るからに不健康そうですが、自分でクリニックを開業され食生活も気をつけるようになると、見違えるように若々しくなっていますよね(南雲先生はちょっと特殊かもしれませんが……)。
私もこれまで急性期病院の勤務医から、開業したり、ゆったりとした勤務に変更された医師を知っていますが、皆、おおよそ血色がよくなっているような気がします。いかに激務が不健康を作り出すかということがよくわかります。
このような状況を踏まえ、医師の不養生を改めて考えた場合、そのようにならざるをえない要素が非常に大きいということが、わかっていただけるのではないかと思います。
最近は予防医学という分野が注目されてきていることもあり、医師自身も病気になる前に自分で病気の予防をしようという方が増えています。また、若手医師は中年の医師よりも健康志向が高いですし、女性医師となると美容という要素を含めて、健康を考えている方が増えているような気がします。
今のところ、勤務医の職場環境がガラリと変わるということは難しいかもしれませんが、患者にとっても不健康な医師に診察されるより、健康な医師のほうがいいに決まっていますよね。
少なくとも患者である一般人にとっては、そのような献身的な医師の下で日本の医療が成り立っており、それこそ命を削りながら他人の健康を守っている医師の存在を忘れてはならないでしょう。
次のコラムでは、医師のキャリア教育についてお話しをしていきたいと思います。
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