2月相場は日米首脳会談に大きく左右される

日本株は米国に「ガツン」と言えば上がる?

冗談交じりにやりあうカンターUSTR代表と橋本龍太郎通産相(1995年当時)。2017年の日米関係はどうなるのだろうか(写真:AP/アフロ)

1月も31日を残すのみとなったが、明日以降の2月相場はどうなるだろうか。日経平均株価はほぼ1週間前の1月24日、一時1万8783円まで下落する場面がみられた。トランプ米新政権によるドル高けん制発言や、日本銀行による「テーパリング」(量的緩和策による金融資産の買い入れ額を順次減らしていくこと、出口戦略)観測などを背景に、ドル高が一服したことなどが主な原因だった。だがトランプ大統領がパイプライン建設の大統領令に署名したことなどが政策期待を高め、NYダウは史上初の2万ドルを突破。日経平均も、1月27日には戻り高値1万9486円をつけた。

市場は再び「いいとこ取り」をしている

先週末に発表された2016年10-12月期米国の国内総生産(GDP)は、前期比で年率+1.9%と市場予想(同+2.2%)を下回る格好となった。だが、市場への影響は限定的で米国株は堅調に推移している。

先行きの不透明感を示す米国VIX指数(いわゆる恐怖指数)は、一時2014年7月以来の水準まで低下した。市場は楽観ムードに覆われているといってもいい状況だ。就任10日ほどで、トランプ大統領は矢継ぎ早に大統領令を発令しているが、株式市場はまた「いいとこ取り」のような状況に陥っている。

トランプ大統領は「米国第一主義」を掲げているが、そもそも米国では自国のことを第一に考えない歴代大統領はおらず、改めて考えると特に新鮮な感じはしない。

一方、通商政策に関しては、二国間でのルールを新たに構築する動きを活発化させている。これまでのトランプ大統領の政策や発言などをみる限り、1980年代から1990年代に発生した日米貿易摩擦のような「つばぜり合い」に近いものが、中国など多くの国で発生するのではないかと考える。トランプ政権の政策、閣僚などはまだ不確定部分も多く、それまでは株式、為替市場ともに方向感の乏しい展開となりそうだ。日米首脳会談1回ぐらいでは、通商政策の方向性をつかむのは難しいだろう。

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