「金をコツコツ買う」は、どうして有効なのか すでに金価格は底入れ、ジワジワと上昇へ
金価格が堅調だ。今回も金を保有することがいかに大事かについて、お話をさせていただくが「金に興味はあるけど、価格がわからない」という方は、まずはこの無料チャート(非営利団体のワールドゴールドカウンシル)を見てから読み進んでいただきたい。「1トロイオンス(約31.1グラム)がいま1200ドルくらい」というのがわかるだけで十分だ。
実は、金を保有していた投資家は、トランプ大統領の就任前の記者会見をきっかけとした今回の「株安ドル安局面」において、その痛みは少なかったのである。前回の本欄「トランプ相場に一喜一憂しない『金投資法』」でも解説したように、全ての局面で有効とはいえないが、マーケットの下げ局面でも金を保有していれば、ポートフォリオの保全が可能になることは少なくない。
金価格はすでに「底入れ」している
金融市場では、昨年11月の米大統領選以降の株高・債券売り(金利上昇)・ドル高を背景に金は大きく売られてきた。その結果、大統領選前には1オンス1300ドル台で取引されていた金価格は、その後大きく値を崩し、1100ドル台前半にまで下落した。
だがトランプ米大統領が掲げる政策への期待を背景に、トランプラリーが続く中、実は金価格が静かに底打ちをしていた。それまで大きく売られてきた金価格は、実は昨年の12月23日には底打ちをしていた。
この日はクリスマス休暇前の最後の取引日である。それまでの下落基調を続けてきた金価格は、1100ドルの節目を割り込まずに、この日を境に反発し始めていたのである。それに遅れて金融市場は変化を見せた。ドル円がドルのピークをつけたのは、年が明けての1月3日である。ダウ平均株価は1月6日、過去最高値を更新し続けたナスダック指数は1月13日が直近の高値となっている。また日経平均株価は1月5日にザラバ高値をつけている。
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