トランプ大統領を無視しすぎると儲からない

「嫌な奴」の主張も、すべては間違っていない

大統領令に署名するトランプ氏。根強い支持層がいることを忘れてはいけない(写真:2017 REUTERS/Kevin Lamarque)

トランプ氏が1月20日、米国の大統領に就任した。大統領就任前の11日の記者会見でも明らかになったが、CNNなど一部メディアの質問を受けずに怒鳴りあい、自身の政策を一方的に繰り返す振る舞いは、「大統領に就任すればそれなりの立ち振る舞いをするはずだ」というかすかな望みを打ち砕くに十分なものだった。

トランプ大統領=「メディアの敵」の構図に

確かに記者会見中に一部のメディアの質問を受け付けず、質問を求める記者と怒鳴りあうという姿は、前代未聞の異様な姿だった。しかし、かすかな望みを打ち砕かれたこの記者会見以降、トランプ大統領について報じる各国のテレビの姿勢もまた、異様なものになってきている。

特に11日の記者会見では、質問を求める記者と怒鳴りあう場面が最もインパクトの強かった場面だったので、各局がこの場面を繰り返し流し続けること自体は当然だったかもしれない。しかし、視聴者に「トランプ大統領はマスメディアの敵である」という印象を与えるために使われているとしたら、危険なことだ。

トランプ大統領の第45代米国大統領にあたり、各局もトランプ新政権について討論する特集コーナーなどを設けた。通常この種の討論コーナーでは形式的にでも意見の異なるメンバーを並べるものだ。しかし、無理はないかもしれないが、トランプ大統領を「擁護」する有識者がいなくなってしまったせいか、テレビ番組では大統領に否定的なコメントが一段と目立つようになった。

こうしたメンバー構成による討論は、当然ながら視聴者に「トランプ大統領はメディアの敵である」という印象を与えることになる。そして「メディアが大統領を批判するのは当然」という論理を正当化してしまうのと同時に、「大統領はとんでもない人物」であるという印象を植え付ける。

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