「舛添発言」で急転 派遣法改正の焦点


焦点の臨時国会 法改正はどこまで

一方、派遣法によらない形でユーザーを罰する新たな動きも出始めている。5日、警視庁保安課はグッドウィルの労働者を違法な二重派遣で受け入れていたとして、ユーザーの笹田組を職業安定法違反幇助(ほうじょ)容疑で書類送検した。職安法には派遣法とは異なりユーザーへの罰則規定があるからだ。また、松下PDPの偽装請負を告発した期間工が、5カ月での雇い止めは無効だと争っていた事件で、今年4月、大阪高裁は原告側の主張を全面的に認めた。判決は偽装請負を「脱法的な労働者供給契約として職業安定法44条及び中間搾取を禁じた労働基準法6条に違反し強度の違法性を有し」と断罪した(最高裁で係属中)。

政治の世界では目下、派遣法改正に関して議論が百出している(下表参照)。大阪高裁の判断と近いのが、派遣先「みなし雇用」の新設を掲げる共産党、社民党の改正案や偽装直接雇用の防止を主張する国民新党の主張だ。この3党は対象業務を専門業務等に限定することを主張している。一方、民主党はユーザーへの刑事罰の新設や、雇用契約が2カ月以下の派遣の禁止を主張。抜本転換を求める3党と「政権を担っても提出できる法案」(幹部)とする民主党の主張との溝は深く、通常国会で野党からの改正案提出は見送られた。ただ、与党案が提示される「秋の臨時国会が派遣法改正の大きなヤマになる」(福島みずほ社民党党首)。

日雇い派遣の禁止に加え、登録型派遣という不安定雇用のあり方がどれだけ議論され、法改正へと反映されるのか。臨時国会に向けて注目が集まる。


(風間直樹 =週刊東洋経済 撮影:尾形文繁)
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