5)名古屋鉄道広見線(岐阜県:新可児-御嵩)
広見線自体は、新可児までは優等列車の走る名鉄のメインルートの一部であるが、新可児-御嵩間は、区間内折返しとなり、蒲郡線同様、IC乗車券が使えず、新可児駅構内で一旦自動改札を通ることになっている。区間廃止問題が浮上していて、目下、地元自治体の支援により、当面の運行は確保されているが、予断を許さない。
終点の御嵩は中山道御嶽宿の最寄り駅で周辺は史跡が多い。もっと観光客の利用を促したいところであろう。
大都会にも存続問題に揺れる路線が
6)神戸電鉄粟生線(兵庫県:鈴蘭台-粟生)
大都会神戸の、かつては準大手と呼ばれた鉄道会社の神戸電鉄が運営する郊外路線にもかかわらず、乗客減が止まらず、ピークだった1990年頃の半分以下という惨状である。
沿線の宅地開発が進み、商売繁盛となるかに思われたのだが、沿線には最大勾配50パーミル(1000メートル進むごとに50メートル上る)という山岳区間があり、スピードが出ないこと、神戸中心部の三宮あたりに向かうには新開地での乗り換えが必要なこと、神戸高速線乗り入れのため運賃が割高になることなどが災いし、マイカーや路線バスに客を奪われ続けている。毎年10億円もの赤字が続き、公的支援を受けているものの、その期限も迫り、存続か廃止か揺れに揺れている。
7)JR芸備線(岡山県・広島県:備中神代-三次)
同じ芸備線でも、広島-三次間は、1時間に1本は列車があり、快速列車の設定もある。しかし、三次以東は利用客が少なく、列車本数も激減している。とりわけ、備後落合-東城間は、1日3往復しか列車がなく、平均通過人員が1日8人。廃止が決まった三江線ですら58人、廃止となった留萌本線留萌~増毛が67人だったから、これは凄まじい数字である。このままの状況で推移するとは到底思えない。
なお、備中神代始発の列車はなく、すべて伯備線の新見始発であるとともに、途中の布原は伯備線の駅であるにもかかわらず、停車するのは芸備線の列車のみとなっている。
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