12月4日かぎりで、JR北海道は留萌本線の末端区間(留萌-増毛)を廃止した。これに先立つ11月には、ほかにも単独では維持が困難だという路線を大量に公表しており、事態は極めて深刻である。また、JR西日本も2018年3月末で三江線の廃止を発表するなど、ローカル線に関しては暗い話題ばかりである。
しかし、これにとどまらず、極めて苦しい状況にあるローカル線は多数存在している。そんな中から、何とか廃止を免れるためにも応援したい路線を10線ピックアップしてみた。もちろん、ほかにも苦しい路線は多々あるが、定期的に観光列車が走るわけでもなく、メディアで取り上げられる頻度が多いとは言えない路線を取り上げてみた。
まずは以下の路線について、機会を見つけて乗りに行ってみようではないか。なお、北海道については別途考えてみたいと思う。
冬こそ訪れたい雪景色の見事さ
1)秋田内陸縦貫鉄道秋田内陸線(秋田県:角館-鷹巣)
「あきた美人ライン」という愛称のある魅力的な第3セクター鉄道だ。秋田新幹線の角館駅に隣接した駅から北上し、マタギの里とも言われる人跡未踏の山間部を経て、奥羽本線鷹巣に至る94.2キロメートルの長大な路線である。
秋の紅葉は目の覚めるような見事さで、東北でも指折りの景勝路線。厳冬の雪景色の中を行く列車旅も捨てがたい。地元のおばちゃんたち手作りの郷土料理でもてなしてくれる「ごっつぉ玉手箱列車」は、楽しくお腹が一杯になるイベント列車だ。それでも、沿線の過疎化は進む一方で、何度となく廃止が噂されている。JRでのアクセスは悪くないので、応援の意味を込めて乗りに行きたい。
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