9月26日掲載の記事では、ビジネストークや普段の会話で使えそうな面白い駅名を紹介した。だが、全国の駅名の中には、笑える駅名、別の言葉を連想してしまう妙な駅名、普通名詞のような駅名がまだいくつもある。今回は会話のネタに使えそうなものにこだわらず、そうした駅名をピックアップしてみよう。
おかしくない?お札がない?
1)笑内(おかしない)【秋田内陸縦貫鉄道(秋田県)】
まずは、「笑」という字の入った駅名ということで、秋田内陸線の笑内(おかしない)を挙げておこう。小さな無人駅で、角館から内陸線に乗っていくと、拠点駅の阿仁合の少し手前にある駅だ。駅名は所在地の地名から付いた。北海道によくある「○○内」と同じくアイヌ語起源で、オ・カシ・ナイ(川尻に・仮小屋ある・川)に由来するものの、元の意味とは関係のない漢字を当てたと言われている。
しかし「オカシ」という音を「笑」で当てるとは、洒落っ気たっぷりで、文字通り笑ってしまう。無人駅で売店も何もないけれど、阿仁合駅で笑内駅の駅名標キーホルダーを買ったことがあるし、笑内チーズ饅頭をオンラインショップで取り寄せることもできる。
2)於札内(おさつない)【JR札沼線(北海道)】
「○○内」という北海道によくある駅名の中で面白いもののひとつに、札沼線(学園都市線)の於札内がある。ワンマン運転のディーゼルカーに乗って、降りる時に1万円札で支払おうと思っていると、「おさつない」と言われ、お釣りの千円札がないのかと焦るかもしれない(笑)。
札幌を早朝に出発し、石狩当別で新十津川行きに乗ると、於札内には9時14分に到着する。39分滞在して、9時53分発の石狩当別行きで札幌方面へ戻る。現在、於札内駅を往復列車で訪問するには、この行程しかありえない。1日1往復と極限まで切り詰められたダイヤもいつまで続くのか?於札内駅を含む北海道医療大学-新十津川間は、JR北海道が「単独での維持が困難」としている線区。残念ながら、廃止は刻々と迫っている。
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