7)道徳(どうとく)【名古屋鉄道常滑線(愛知県)】
普通名詞あるいは学校の科目かと思ったら駅名である。中部国際空港へ向かう名鉄の路線にある名古屋市内にある駅で、周辺の地名に由来する。確かに、道徳新町、道徳北町、道徳公園などがあるから道徳駅があってもおかしくはない。しかし、初めて降り立つと違和感というか不思議な感じがする駅であろう。
8)前後(ぜんご)【名古屋鉄道名古屋本線(愛知県)】
名鉄には不思議な駅名がいくつかあるけれど、前後というのも不思議な駅名だ。由来には諸説あるけれど、東海道を下って行った時に、近隣のメジャーな集落の手前にあったので前郷と呼ばれ、それが変化して前後になったとする説が有力である。不思議な駅名ではあるけれど、名古屋郊外の豊明市の玄関駅であり、特急は通過するけれど、急行以下の電車が停車する主要駅のひとつである。
「半家から増毛行き」ももうすぐ終わり
9)上下(じょうげ)【JR福塩線(広島県)】
前後駅があるなら上下駅もあるとは愉快だ。広島県府中市上下町にあり、上下とは、山間部で瀬戸内海へ流れる芦田川水系と日本海へ流れる江の川水系の分水嶺になっていることに由来するとされる。
先日、午後の三次行きの列車に乗ったら、上下駅で府中行きの列車と行き違い、上下駅で上下列車がすれ違うとはうまくできた列車ダイヤだなあと感心した(笑)。
10)半家(はげ)【JR予土線(愛媛県)】
珍駅名としてよく知られているのが半家(はげ)駅だ。四国西南部を四万十川に沿って走る風光明媚な予土線にある。無人駅で乗車券の販売はないが、半家発増毛(ましけ)行きの長距離切符が洒落としてよく話題に上る。
もっとも、増毛駅(JR留萌本線)は2016年12月限りで廃止されるので、この洒落は使えなくなる。代わりに、半家発上大井(かみおおい:JR御殿場線の駅)行き乗車券が脚光を浴びるのではないかと密かに思っている。
まだまだ面白い駅はあるけれど、今回はこのくらいにしておこう。
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