年末年始に「ダメな出費」をする人の落とし穴 貯まる人は「知る人ぞ知る手土産」は選ばない

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もちろん、500円でも千円札でも、いや壱万円札でも、神様は黙して受け取ってくださるだろう。しかし500円玉が一気に数枚消えてしまうと、新年早々、やや後ろ向きな気持ちになりかねない。そうならないために、今日から家の玄関に小さなカゴかビンを置いておこう。ポケットの中やかばんの底に落ちていた小銭を、そこに入れる習慣をつけるといい。いわゆる「小銭貯蓄」だが、初詣のときにはその小銭を持っていけば、大きなおカネを崩すことなく気持ちよくお参りができるはずだ。ぜひ、家族にも協力してもらおう。

福袋は「消えモノ」がねらい目

毎年熱狂的な争奪戦ぶりが報道される福袋は、本当にトクな買い物なのか迷うところだ。筆者自身は「福袋は消えモノに限る」と思っている。消えモノ、つまり食品系の福袋にもぜひ注目してほしい。普段買っているものやショップのものなら、福袋価格の高安がイメージしやすいからだ。

筆者は昨年、リサーチもかねて、紅茶(9種類3240円)、はちみつ(3本2000円)、ナチュラルチーズ(4種3000円)、だしセット(だしの素や鰹節、白だしなど1000円)の各福袋を購入したが、どれも普段買っている金額から総額が計算できるため、シビアな目でセレクトができた。

相場感覚がないジャンルのものを買うと、これが本当にトクなのかそれほどでもないのか判断に迷うものだ。そういう意味でも、食品系福袋は失敗の少ないジャンルだと思う。また、これらは服や雑貨と違って好みがあまり関係ないため、自分が使わないものを人にあげてもさほど迷惑がられないだろう。

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地方に帰省する人は、あえて現地で普段使いの日用品を買うのもいいだろう。都市圏と比べ、物価が安いうえに初売りの目玉商品も出てくる。また、地方のホームセンターは車用品やアウトドアグッズが種類豊富で安い。少々荷物はかさばり重くもなるが、心は軽くなる。

帰省は買い出しと心得て、いつもとは違うショッピングを親御さんと楽しんではどうだろう。いやでもおカネを使う時期だからこそ、安く買えるチャンスに出合えたらそれを逃さず、いい年のスタートを切りたいものだ。

松崎 のり子 消費経済ジャーナリスト

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まつざき のりこ / Noriko Matsuzaki

20年以上にわたり『レタスクラブ』『レタスクラブお金の本』『マネープラス』などのマネー記事を取材・編集。家電は買ったことがなく(すべて誕生日にプレゼントしてもらう)、食卓はつねに白いものメイン(モヤシ、ちくわなど)。「貯めるのが好きなわけではない、使うのが嫌いなだけ」というモットーも手伝い、5年間で1000万円の貯蓄をラクラク達成。「節約愛好家 激★やす子」のペンネームで節約アイデアも研究・紹介している。著書に『お金の常識が変わる 貯まる技術』(総合法令出版)、『「3足1000円」の靴下を買う人は一生お金が貯まらない』(講談社)、『定年後でもちゃっかり増えるお金術』(講談社)。
【消費経済リサーチルーム】

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