読むニュースでバレる「超二流の人」の共通点 「スマホの履歴」に、頭の悪さは全部出ます

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ここまで、今年話題になったニュースを中心に、読むニュースでバレる「二流の特徴」を書き綴ってきた。それでは、一流の人ほど、どんなニュースに注目しているのか。ニュースのどんな面に注目しているのか。ポイントを3つに絞って紹介しよう。

1.他人やメディアが注目していない「重要ニュース」を考える

どの人も、仕事や生活にかかわる「自分にとって重要なニュース」に注目するのは当然だが、一流の人ほど、他人やメディアに押し付けられたトピックではなく、自分自身の問題意識と価値観に基づいて、主体的に重要ニュースを選択できるものだ。

たとえば、ニュースキュレーションメディアで、他人がたくさんコメントしている記事にだけ一生懸命コメントしたり、世の中の話題になっている、「某芸能人がコカインをやって引退した」「某実業家が男装の恋人と一緒にいた」といった、ニュースサイトのトップに表示される大衆トピックを受動的に受け取るだけでは、主体的な情報収集および情報発信など、永遠に不可能なのである。

2.「ニュースのポジティブな面」に目を向ける

二流の人ほど「他人の不幸」を蜜の味にしがちなのに対し、一流の人は、世の中の「ポジティブなニュース」や「ひとつのニュースのポジティブな面」にも目を向けるものである。

たとえば、今年起こった10の素晴らしいニュースを考えてみてはいかがか。また、自分が行った10の善行を振り返ってみるのも、あなたの自己評価を高め、「セロトニン」を大いに分泌させることであろう。

メディアが「社会のさまざまな、劇的に不幸な面」を強調していても、自分だけは、社会および自分自身のポジティブなニュースにもバランスよく注目することが大切なのだ。

3.「ニュースを深く読む教養」を読書で身につける

最後に、二流の人ほど「自分の専門分野にしか関心がなく、視野が狭い」という点を指摘したが、一流の人ほど、専門分野の垣根を越えて、つねに「良質の読書」で視野を広げ、教養を深めている

ニュースを読み解く幅広い視点や洞察力を得るのにいちばんいい方法は、「良質の読書」この一点に尽きる。今年もさまざまな業界の一流のリーダーに幼少期からの生活習慣で最も重視していることをインタビューしたが、ご多分に漏れず、みなさん大変な読書家であった。

二流の人がケータイで芸能人の不幸ニュースばかり見て大喜びしている間に、私たちは自分が主体的に選んだ10大ニュースや、社会にとっても自分にとってもポジティブなニュースを忘れることなく、良質な読書を通して1年を振り返る年末年始にしたいものである。

ムーギー・キム 『最強の働き方』『一流の育て方』著者

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Moogwi Kim

慶應義塾大学総合政策学部卒業。INSEADにてMBA取得。大学卒業後、外資系金融機関の投資銀行部門にて、日本企業の上場および資金調達に従事。その後、大手コンサルティングファームにて企業の戦略立案を担当し、多くの国際的なコンサルティングプロジェクトに参画。2005年より外資系資産運用会社にてバイサイドアナリストとして株式調査業務を担当した後、香港に移住してプライベート・エクイティ・ファンドへの投資業務に転身。英語・中国語・韓国語・日本語を操る。著書に『世界中のエリートの働き方を1冊にまとめてみた』と『一流の育て方』(母親であるミセス・パンプキンとの共著)など。『最強の働き方』の感想は著者公式サイトまで。

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