DeNA、「3時間謝罪」でも解明しない詳細経緯 キュレーション事業の現場責任者は欠席

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――南場氏はこの問題についてどう思っているのか。

南場:ただ残念で、申し訳ないの一言。キュレーションの現場はミスや過ちがゼロにはならないが、速やかにチェック機能を働かせて管理監督ができるようにするのが一流企業のあり方。自ら過ちについて是正する機能を徹底的に強化していく必要がある。

今はキュレーション事業が問題になっているが、ほかの事業部がまったく問題ないわけではない。内部通報や内部監査のオペレーションで、それぞれの事業部において不適切な運営や業務が行われているときに、速やかに是正される仕組みがある。

そのはずだが、今回は外部から指摘があるまで自浄できなかった。しっかり立て直す必要がある。ルールを守って事業を発展させるのは当然のこと。会社を作り直す気持ちで取り組みたい。

今後2カ月で調査結果が見えてくる

――守安社長は、今後社長を辞めることになるのか。

守安:辞める予定はない。非常に大きな問題を引き起こしたが、この問題を世間が納得する形で解決し、世間の人が喜ぶ事業を作ることが私の使命だと考えている。

南場:昔から共に経営を行ってきた人間として言うと、現場への指示はするが、確認にどれだけの時間を使うかというバランスに関しては問題があった。本来、守安は遵法精神のある人間だ。

――第三者委員会に関する今後のスケジュールは。

小林:調査内容や日程については、調査委員会が考えるべき問題で、答えるのは難しい。時期を急ぐより、しっかりと中に踏み込み、実態としてどうだったかを振り返ることができるものにしたい。

守安:メンバーの選定は打診を含めて行っており、一週間以内といったタイミングで決めたい。私としては、2カ月程度で結果が見えると思っている。

渡辺 拓未 東洋経済 記者

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わたなべ たくみ / Takumi Watanabe

1991年生まれ、2010年京都大学経済学部入学。2014年に東洋経済新報社へ入社。2016年4月から証券部で投資雑誌『四季報プロ500』の編集に。精密機械・電子部品担当を経て、現在はゲーム業界を担当。

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