日本オラクルが口コミ向上サービスに邁進 遠藤社長、「人の口に戸を立てる」と強調
日本オラクルが強化しているサービスのひとつが、カスタマーエクスペリエンス。購買サイクルの全体を通じて、最高の満足度、感動を顧客に提供するためのサービスだ。
米国の市場調査会社のハリス・インタラクティブの調べによれば、商品購入でひどい経験をした場合、89%のユーザーは次回は競合他社から購入する。また、ひどい経験をした人の78%が、オンライン上で他の人に苦情をいいふらして、シェアするという。ブログや、ツイッター、フェイスブックなどSNSの普及で、企業への不満は一気に共有され、ハレーションを引き起こすようになった。
俗に「人の口には戸は立てられぬ」という。口コミで悪い評判が広がり、一気にブランドイメージが悪化してしまうと、それを取り返すのは難しい。結果として売り上げの減少につながってしまう。
「人の口に戸は立てられる」
これに対し、遠藤社長は「人の口に戸は立てられる」と、カスタマーエクスペリエンスの有効性を訴える。購入から所有の購買サイクル全体にわたり、顧客満足度を上げるためのサービスを展開する。購入後、わざわざソーシャル上で「いいね」ボタンを押すのは1%とされる。これをいかに増やすかが問題だ。
まず、ポイントとなるのは、製品の使い方がわからなかった際の対応だ。ここでは、Webサポート用のソリューションを用意する。顧客に関連した情報をサイト上に動的に表示。問い合わせメールを送信する前に、自動的に回答を提示するなど、問題の自己解決率を向上させる。結果として、人的なサポートコストの軽減につながるというのだ。
また、フェイスブックやツイッターなどのモニタリング機能を持たせることで、直接ツイートに回答を送信することも可能とするなど、サポートのコストを下げながら、顧客満足度を引き上げる仕組みだ。
「人の口に戸を立てることが、マーケティング戦略上、きわめて重要になる」と遠藤社長は強調した。
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