日本オラクルが口コミ向上サービスに邁進 遠藤社長、「人の口に戸を立てる」と強調
ライバルのマイクロソフトもオラクルの優位を証明!?
米オラクルは、6月24日にマイクロソフトと、25日にはセールスフォース・ドットコムと相次ぎ提携を発表。マイクロソフトとは、同社のウィンドウズ・アジュールなどのクラウドサービス上でオラクルの技術をサポート。主力製品の「オラクル・データベース」や「オラクル・ウェブロジック・サーバー」などが連動させられるようになる。また、セールスフォースとは、クラウドにおけるアプリケーション、プラットフォーム、インフラすべてで提携。セールスフォースのクラウド上で、オラクルのインフラ技術を標準化するものだ。
クラウド大手との相次ぐ提携で、オラクルはクラウドでの存在感を示した。アマゾン、セールスフォース、グーグル、マイクロソフトという、クラウド4強とされる企業のうち2つと組んだ格好だ。もちろん、この提携の背中を押したのは、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)の台頭であることは間違いなさそう。相次ぐ値下げによる圧倒的な価格競争力を武器に急激にユーザー数を増やしているAWSには、オラクルの永遠のライバルのSAPが猛接近しており、この対抗馬として、オラクルが求められた点は大きい。
遠藤社長は「世界を代表する2つの大きなクラウドサービスカンパニーが、オラクルを標準として採用してくれた。これによりユーザーの選択肢が増えること。マイクロソフトのアジュールでもセールスフォースでも同じようにオラクルのプラットフォームが使えるようになったことは、ユーザーにとってもいいことだろうと思う」と説明。さらに、「この2社がオラクルの製品を標準として選んでいただいたということは、クラウドのリーディングカンパニーがオラクルであることが、競合他社からも証明されたともいえる」と自信をみせた。
確かに、クラウド(SaaS)経由の販売は大きく伸びている。従来型(オンプレミス)での売り上げも伸びてはいるが、足元の利益率低下は、データセンター費用などがかかるクラウド経由の伸びが大きいため。それでも市場は、確実に第3のITプラットフォームであるクラウドの利用に傾いている。ここで存在感を示すことが、強いオラクルの維持に不可欠といえそうだ。
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