LINEとFacebookのいいとこ取り
中国の18~30歳人口約2.7億人のうち92%がスマホを持っているというデータがあります(グローバル平均は67%、Telefonica SAとFinancial Timesの調査結果)。スマホで利用するアプリやコンテンツの中で、中国の若者の圧倒的支持を集めているのが「SNS型コミュニケーションアプリ」とでもいうべき「微信」(中国語の発音はウェイシン、英文名はWeChat)です。ユーザー数4億人といわれるこのアプリの一体どこがそんなにすごいのか、ひとりのユーザーとしての私の感想も含めてレポートします。
微信はよく「LINEの中国版」と説明されますが、実際に使ってみると、LINEの無料チャット機能とFacebookのソーシャルネットワーク機能の「いいとこ取り」をしたような使い勝手のよいアプリです。微信はLINEに先駆けて2011年1月にスタートしていますから、LINEのパクリというわけでもありません。中国でPC用インスタントメッセンジャーサービス「QQ」を運営してアクティブユーザー7億人を獲得しているインターネット企業「腾讯(トンシュン、英文名テンセント)が、そのテクノロジーとブランド力を活用してモバイルSNSに進出したと言ったほうが正確だと思います。
注目されていた収益モデルについても、6月に入って動きがありました。うわさされていた有料ゲームではなく、まずは微信の企業アカウント上でのeコマースから入ってきました。テンセントはオンラインショッピングの運営を代行してクライアント企業に課金しているもようです。
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