中国人、ただ今スマホで「微信(WeChat)」中

実際に使ってわかった人気のヒミツ

日本の製品は、高い品質を誇りながら、中国マーケットにうまく食い込めていない。その最大の理由は、ブランド戦略の甘さにある。この連載では、北京電通に7年駐在し、グローバル企業のブランド戦略のコンサルティングを手掛ける著者が、中国人の心を掴むためのブランド創りを解説。教科書的なブランド論ではなく、ビジネスの現場で起きている事実をベースに、実践的なブランド戦略を発信する。

LINEとFacebookのいいとこ取り

中国の18~30歳人口約2.7億人のうち92%がスマホを持っているというデータがあります(グローバル平均は67%、Telefonica SAとFinancial Timesの調査結果)。スマホで利用するアプリやコンテンツの中で、中国の若者の圧倒的支持を集めているのが「SNS型コミュニケーションアプリ」とでもいうべき「微信」(中国語の発音はウェイシン、英文名はWeChat)です。ユーザー数4億人といわれるこのアプリの一体どこがそんなにすごいのか、ひとりのユーザーとしての私の感想も含めてレポートします。

中国で圧倒的な人気を誇るWeChat

微信はよく「LINEの中国版」と説明されますが、実際に使ってみると、LINEの無料チャット機能とFacebookのソーシャルネットワーク機能の「いいとこ取り」をしたような使い勝手のよいアプリです。微信はLINEに先駆けて2011年1月にスタートしていますから、LINEのパクリというわけでもありません。中国でPC用インスタントメッセンジャーサービス「QQ」を運営してアクティブユーザー7億人を獲得しているインターネット企業「腾讯(トンシュン、英文名テンセント)が、そのテクノロジーとブランド力を活用してモバイルSNSに進出したと言ったほうが正確だと思います。

注目されていた収益モデルについても、6月に入って動きがありました。うわさされていた有料ゲームではなく、まずは微信の企業アカウント上でのeコマースから入ってきました。テンセントはオンラインショッピングの運営を代行してクライアント企業に課金しているもようです。

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