TOEIC学習は「単語カード」が勝負を分ける 「英語を話せる人」がやっている3つの工夫
(1)単語カードには「単語」だけでなく「フレーズ・文」を書く
ひとつめは、カードには単語だけでなく、必ずフレーズや文の形で書き記すことです。理由は、そのほうがより実践的で、使う場面を想定することができるからです。
たとえば、「○○していただけますと幸いです」という意味の「would appreciate it if ○○」とだけ書いても、実践には通用しません。それよりは、「I’d appreciate it if you could send us the document by fax.(その書類をFAXでお送りいただけますと幸いです)」のように、丸々1文を覚えれば、単語を入れ替えるだけでいろいろな表現が可能になります。
(2)「英→日」ではなく「日→英」でトレーニングする
2つめは、カードの表面に日本語、裏面に英語を書き、日本語から英語を発信できるようにすることです。これは意外と、やっている人が少ないのではないでしょうか。
英語を見て日本語がわかるという状態で学習を終わらせてしまうと、読む・聞くという能力の向上にはつながりますが、みなさんが目指すべき「ビジネスで英語を使う」には、まったく不十分です。頭に浮かんだ日本語をなるべくスピーディに英語で発信できるようにするためにも、ぜひ、「日本語を見て瞬時に英語が出てくる」ようになるまでトレーニングを積んでみましょう。
単語カードに「書くべきこと」の選び方
(3)自分が使いそうな文に加工して書く
3つめのアドバイスは、「自分が使いたいと思うもの、使う機会をイメージできるものを、自分なりに加工して書く」ことです。
さきほど、「I’d appreciate it if you could send us the document by fax.(その書類をFAXでお送りいただけますと幸いです)」という文を紹介しました。TOEICの学習中に、この文に出合ったとしましょう。
「○○していただけますと幸いです」という表現自体は使うが、いまどきFAXなんて使わない。そう思われる方も多いのではないでしょうか。
そういったときは、自分が使う場面を想像し、使いそうな表現に改めて単語帳に書いてください。たとえば仕事で何らかのアンケートを取る人であれば「We’d appreciate it if you would fill out a brief questionnaire.(簡単なアンケートにお答えいただけますと幸いです)」といった具合にすれば、実践への応用力が格段に高まります。
TOEICは、ビジネスシーンで使える表現の宝庫と言えます。それらを看過することなく、乱暴な言い方ですが「どんどんパクって自分のものになるまで使い倒す」ことが、TOEICの有効な活用法なのです。
日々の学習の中で、TOEICから使えそうなフレーズや文を吸収して、自分なりに加工しておくと、どこかで同様のものに遭遇したとき、その部分は難なく処理することができるので、残りの部分に意識を傾けられるようになります。そうすることで、リスニングとリーディングという「受信力」のみならず、ライティングやスピーキングという「発信力」も同時に養われていくのです。
そうすれば、自分の考えを表現する力も含めた英語力は自然と向上するはずで、おのずとTOEICのスコアにも反映されます。TOEICとハサミは使いようなのです。
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