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シェール革命、「むしろ石油に脚光」 出光興産・月岡次期社長に聞く

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  • 中村 稔 東洋経済 編集委員
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――国内元売り大手では事業や利益の規模でJXホールディングスがひとり抜きん出ている。現在2位の出光はトップを狙わないのか。

日本ではそういう考えはない。今の全国販売のネットワークは維持していきたい。ただ、他社と一緒になってシェアを一気に獲ることは考えていない。

――JXとの物流面での提携も、あくまで部分提携であり、将来的に発展性のあるものとは違うのか。

今のところは違う。ただ、日本のマーケットはどんどんシュリンク(縮小)していくので、製油所やコンビナートの問題は1社だけでは片付けられなくなる。製造・販売をセットにした統合はないだろうが、2社がそれぞれひとつの製油所を供出して会社をつくり、ひとつの製油所を潰したうえで残る1つの製油所を2社で使っていくということはありうるだろう。

当社とJXの民族系大手2社が物流で提携したのも、日本のロジスティクスを含めたサプライチェーンを維持できるのはこの2社だろうと思ってやってきたことだ。今後も引き続き関係強化を図って、日本の安定供給の一翼を担っていきたい。

有機EL材料、酸化物半導体では世界先頭の自負

――新規事業については、出光も過去さまざまな事業に進出し、辛酸もなめてきた。今、取り組んでいる中で、最も有望で自信のある新規事業は何か。

2012年12月に生産開始した韓国の有機EL材料工場

電子材料事業部でやっている有機EL材料や酸化物半導体の技術では、世界の先頭グループを走っているという自負がある。これまで有機ELを活用したテレビや照明がなかなか普及しなかったが、ここへきて次世代テレビとして有機ELの時代が来ると確信できる状況になってきている。

また、世界が「ガス化」していく中、カナダでのLNG事業(2017年開始予定)を通じてガスビジネスを切り開いていく。ガスビジネスではこれまでも三菱商事とアストモスエネルギーという会社を作っており、LPG(液化石油ガス)のトレーディングでは世界ナンバーワンだと思う。これからはシェールガスの生産時に随伴でLPGが出てくるので、これまでの中東産原油から出てくるLPGや原油精製時に出るLPGに加えて、トレーディングの拡大が期待できそうだ。

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【中国、ロシアとの関係は】

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