中国重視の修正を図った、仏オランド大統領 アベノミクスは、自国経済再生のヒントになったのか?
フランスのオランド大統領が、日本を訪問した。国賓としての同国大統領の来政府債務残高日は1996年以来、17年ぶりのことだ。安倍首相との会談だけでなく、財界の首脳らとも意見を交換した。
サルコジ前大統領の「中国重視路線」修正へ
さらに、東京・根津美術館を訪れ、著名な作家や建築家らと懇談の場を設けるなど「文化外交」も積極展開。文化交流に注力するスタイルは大の相撲通であり、プライベートでも数十回にわたって日本を訪れたシラク元大統領を彷彿させた。フランスの新聞「ル・フィガロ」の電子版は「日本に真の情熱を傾けたシラク元大統領と同じ道を歩もうとしている」と報じた。
今回の訪問で目立ったのは随行者の数の多さだ。ファビウス外相やモントブール生産再建相など7人の大臣を始め、大手企業のトップ40人超が挙って来日。官僚や同行記者を加えると、総勢100人を優に超える「大デレゲーション」だった。しかも、オランド大統領が4月に中国を訪れたときには1泊でわずか37時間の滞在だったのに対し、日本では2泊。今回の来日に際しては、昨年8月にファビウス外相から日本担当の特別代表に任命されたルノー元最高経営責任者(CEO)のルイ・シュヴァイツアー氏が事前に何度も来日して「地ならし」を行うなど用意周到だった。フランス事情に詳しい経済産業研究所の中島厚志理事長は「日本重視の姿勢の表れ」と高く評価する。
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