肥満や喫煙「やっぱり健康に悪い」という根拠 生活習慣病の予防知識を把握しておこう
喫煙しない人に比べると、20本以上喫煙している男性で2~3倍、女性では4~6倍という結果に。また、1日に20本以上吸っている女性は、男性より死亡率が高くなりました。
喫煙がどれだけ体に悪いのかがわかったところで、今度は、禁煙により生存率がどれだけ高まるのかを調べた研究結果をお見せしましょう。
タバコに関連する研究でよく知られているのが、Dollらの研究です。これはイギリスの男性医師3万4439人を1951年から約50年にわたり追跡調査したもので、喫煙者は生涯吸わない人に比べて、平均余命が約10年短いそうです。
また、禁煙した場合に余命がどの程度延長するかを年齢別に推定した結果、60歳で禁煙すれば約3年、50歳では約6年、40歳で約9年、30歳で約10年延長すると推定されています。
40歳前後、もしは50歳前後で禁煙した場合のその後の生存率を見ると、40歳前後で禁煙した場合は、その後の生存率は元々吸わない人とほとんど差がありません。50歳前後で禁煙した場合は、喫煙者と元々吸わない人の中間あたりになっています。
お酒をひかえれば3週間で血圧はちゃんと下がった
ここでいよいよ、お酒について触れます。お酒を一切絶つというのはかなり酷な話で、相当な根性が必要かと思います。適度な飲酒は気持ちをリラックスさせますし、「酒は百薬の長」という言葉があるくらいです。大事なのは、飲む量です。少量の飲酒であればいいのですが、飲み過ぎてはいないかということです。
2000年に行われた循環器疾患基礎調査を見ると、男性、女性ともすべての世代で、飲酒量が増えるほど高血圧の割合(有病率)が高くなっていることがわかります。アルコールには血圧を上げる働きがあるのです。