小泉進次郎の言葉は、なぜ人を引き付けるのか 何気ないやりとりに潜む、超高度なテクニック

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何気ないやりとりでも、高度なテクニックを使う進次郎氏

さて、そんな進次郎氏の演説には、いくつかのポイントがあります。

「文章を短くする」

「難しい言葉は使わない」

「具体的なエピソードを入れる」

「聞き手の目線で話す」

「聞き手に語りかけて共感を得る」

「ご当地ネタを入れる」

「笑いをとる」

「謙虚さを出す」

「歴史上の人物の名言を引用する」

「話題のニュースに触れる」、などが主なものでしょうか。

それらが、普段の演説に満遍なくちりばめられており、また、メディアへの受け答えでもそのポイントを見事に押さえています。

ここで、産経新聞が配信したネット記事をもとに、5月21日と23日に行われた、ぶらさがり取材での、発言の一部を分析してみたいと思います。

「※」のところが、私が分析している部分です。

(産経記者)--日本維新の会の石原慎太郎代表が、橋下氏にツイッターを使うのはやめたら、と言ったそうだが、政治家のツイッター活用への意見は

(進次郎氏)「私自身、使ってませんから。使ってない立場の者が何か言っても説得力ないですけど、やっぱり発信の仕方ってそれぞれあって、橋下さんは3日間ですか。こういったぶらさがり、囲みをやめてましたけど、それもひとつの考え方かもしれないし(※1)、今総理も基本的にはやってませんよね(※2)」

※1では、他人を一方的に批判することなく、相手の立場も考えて発言しています。※2では、具体例を挙げることで、わかりやすくしています。

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