帝人が「介護休職730日」を導入した理由 女性活躍推進からダイバーシティ推進へ
最後の研修はCEOを囲むラウンドテーブルだ。CEOは受講生に幹部になる心構え、つまり個人の価値観と組織のミッションを一致させる努力を教え、同時に女性管理職候補の社員が、ワーク・ライフ・バランスを実現するために行っている時間の工夫などを知ることができる。
「WIND」受講者のほぼ全員が課長職以上に
この3種類の研修を1年間で実施するのが女性幹部育成プログラムだ。ただ研修の実施は目的ではない。「課長ポジションへの就任」がこのプログラムの卒業と位置づけており、受講者が課長になるまでキャリアプランのフォローを行う。
このプログラムの成果だが、2003年から2005年までの3年間に43人が受講し、出産、育児というライフイベントで休職していた時期のある者を除いた40人が課長以上の職階に就いた。
このプログラム卒業生40人を含め、現在の女性管理職は85人いる。そしてその半数はワーキングマザーだ。
新卒採用の30%を女性に、女性管理職は2016年に160人
――女性管理職の数を以前と比較するとどうでしょうか。また新卒採用で女性採用の比率は?
「WIND」が始まる前の2002年の女性管理職数は20人だった。その後2005年に45人と倍増し、2008年は64人、2011年は79人、そして現在は85人になった。そして今後は2014年に120人、2016年に160人と現在の2倍近くに増やすべく、取り組んでいる。
新卒採用における女性比率だが、男女を合わせた採用総数は年によって変動がある。2003年までと、リーマンショック後の2010年以降では60~70人という年もあった。しかし女性比率については2001年から30%にすることを採用方針として決めており、実際の採用でもほぼその比率が守られている。
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