日経平均は737円安、今年2番目の下げ 世界景気先行きの不透明感から先物売りが主導

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米国での出口議論が悪材料

足元の悪材料を見てみると、米国の量的金融緩和政策の出口論が議論されるなど、FRBが近く緩和縮小に踏み切るのではないかという見方がじわじわ広がっていること、日米の長期金利が上昇していること、経済協力開発機構(OECD)が29日、世界経済の成長見通しを下方修正したことから、欧州を中心とした世界景気の先行きへの不透明感が急速に強まってきていること、月末接近で投資家が新たな買いに出にくい状態にあることなどが挙げられる。

東証1部で値を上げたのは、全体のわずか3.6%の62銘柄。値下がりは1640銘柄(同95.5%)、変わらずが14銘柄(同0.8%)。業種別では、東証33業種中値を上げた業種はゼロ。一方、不動産の5.63%を筆頭に、倉庫、その他金融、電気・ガスまでが5%を超す大幅な下落となったほか、水産、証券、鉄鋼、小売り、サービス、ゴム、海運、紙・パルプ、食料品、化学、銀行も4%台の下げとなるなど全業種が値を下げた。

銘柄別では、神栄、東京特殊電線、群栄化学工業などが買われたが、コープケミカル、ファーストリテイリング、アサックス、澁澤倉庫などが売られた。

今後の注目点は、安倍晋三内閣がまだ明示していないアベノミクスの3本目の矢である成長政策の具体的内容。市場のアベノミクスへの期待感はまだ根強いことから、どのような内実を伴った政策が示されるのか、内外の注目が集まっている。

福永 宏 東洋経済 記者

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ふくなが ひろし / Hiroshi Fukunaga

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