GEナンバー2が語る、世界戦略の全貌

ゼネラル・エレクトリック、ジョン・ライス副会長に聞く

160カ国中25%が戦略的提携の対象国

──パートナーシップを広げている国とは。

ジョン・ライス(John G.Rice) 
1978年GE入社。家電やエネルギー事業などの責任者を歴任し、2010年にGEグローバル・グロース&オペレーションCEO就任。米国を除く世界市場の成長を担い、3カ月で40カ国を回る多忙なスケジュールをこなす。

韓国や中国、東南アジアになる。160カ国でビジネスを展開しているが、このうち25%の国と戦略的な協力体制や提携を結んでいる。

──成熟市場の日本では成長が難しい?

GEは日本でいいポジションを築いており、エネルギーや航空機エンジンでは大手商社と取引している。多くの日本企業とパートナー関係を築き、日本以外での成長を目指すことを考えている。

すでに東南アジアでインフラプロジェクトを展開する場合は、商社とパートナーシップを組んでいる。医療機器は、設計・生産を東京の日野市でやっており、グローバルで競争力のある製品となっている。

──GEのような大企業ならば、自前でできるのでは。

単独で進出するケースもあるが、インフラの建設プロジェクトの場合、国ごとに抱える問題が違ってくるし多すぎる。私たちが取り組まなければならない課題の大きさやスピード感を考えると、優秀な人たちと一緒になってベストを尽くしたほうがいい。極めてロジカルな戦略だ。

これからは多くの幅広いニーズに応えながら、国を超えて事業を考える必要がある。そこから新しい製品を開発し新規市場も開拓していくことが、21世紀型のビジネスとなる。

──新興国のインフラビジネスは、価格や条件などを考えると厳しい案件も数多い。どうやって選別していますか。

リスクを評価する非常に緻密なプロセスがあり、プロジェクトごとに判断している。グローバルで成功するには、かなりハードルの高いチャレンジングな市場でも進出する必要がある。GEのような企業の場合、アグレッシブにビジネスチャンスを営業チームが探して挑戦する一方で、はっきりノーと決断できる部分も備えておかなければいけない。

そのために、プロジェクトをやるかやらないかを考えられる能力を持つ人、さまざまなマーケットを見渡して正しい選択ができる優秀な人が必要になる。最終的には本社が決定するが、十分な知識を本社が持ち合わせていない場合もある。だから、多くの情報を持ち、あらゆる質問に答えられる人を世界中に配置するのが、私の仕事だ。本社にも専門家のチームがあり、多くの受注をさばくエキスパートがいる。

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