橋下氏の“二枚舌”批判に安倍氏はどう応える? 歴史修正主義のコストは20兆円?!

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争って得するのは一部政治家だけ

ネットでは両国ともに汚いののしりの声があふれているが、日本は韓国の第2位の貿易パートナー、韓国は日本の第3位の貿易パートナーであり、社会構造や人口動態も似ているので、お互いが学び協力できることは多い。実際、私が勤務してきたコンサルティングファームやプライベートエクイティファンドでも、日韓共同のプロジェクトや案件を多数目にしてきたし、非常に多くの日韓のプロフェッショナルが協力して働いている。

地政学的にも今後、中国が強大化する中で、双方が双方を必要とするのが歴史的趨勢なのに、一部政治家(政治屋といったほうが正しい)がその戦略的国益を毀損することばかりやっているのは嘆かわしいことである。

ビジネスに目を向ければ、日本から韓国に進出する企業も多く、また、日本の市場は韓国にとっても非常に重要だ。日韓は産業構造も似ているため、両国企業の共同事業も格段に増えており、企業金融の世界でも日本企業が韓国に進出したり、韓国企業が日本に投資したりと、さまざまな機会から双方の国が恩恵を受けている。

両国ともに政権移行後まもなく、短期的には日韓関係インデックスに下方圧力がかかり、ボラティリティが高くなるだろう。しかし長期的には上昇局面で他の二国間関係の緊密さインデックスをアウトパフォームしてくれるものと信じている。われらが「東洋経済オンライン」の親愛なる読者の皆様とともに、その指数の上方修正に寄与できればこれ幸いである。

正当なデモと、単なる反日パフォーマンスの違い

さて、私が先日書いたヘイトスピーチのコラムで、読者の皆様から「韓国の反日デモはどうなんだ」というおしかりの声を多数いただいた。私はここだけの話、韓国の一部の“反日パフォーマンス”にも嫌気が差しており、両国ともに“愛国愛国叫んでる人”に限って、残念ながら国益を毀損していることに気づかないのが悲しい。

過去の謝罪を、繰り返し執拗に覆そうとする安倍氏やその取り巻き議員に対して怒る気持ちはわかるが、一部の市民団体が大使館前で怒り狂って国旗を燃やして日本全体を非難すると、“韓国全体が感情的に怒り狂っている”と、日韓友好を望む多くの日本人からも誤解されてしまう。そうした損失に気が回らないのは、日本の右翼も韓国の右翼も同じだ。

多くの場合、一部の市民団体がテレビカメラが来たときだけ10人ほどやってきて、突然、大声で、まさに「はい、カット!」みたいなタイミングで大騒ぎし(ちなみに毎回同じメンバー)、カメラが消えたら笑顔で帰宅しているのだが、それがどれほど両国の関係(および本当に名誉回復と救済が求められている被害者の方の利益)を損ねているかわかっていない。

韓国への苦言を日本で書いても韓国人に読まれないので、韓国の新聞に頼まれたときに書くようにしているのだが、朝鮮日報なりハンギョレ新聞なり、私にコラムを依頼して頂ける場合(高額)は、こちらまでご連絡いただきたい。

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