英語でプレゼンするには？ ビジネスパーソンの英語学習法（その６）

持論を論理的に述べる

いよいよ最後の設問となる「意見を述べる問題」です。提示されたテーマについて、自分の考えを論理的に述べることが求められます。

テーマは「給料はよいが忙しい仕事、給料は悪いが余暇がとりやすい仕事のどちらがいいと思うか？」「新商品を宣伝する際、紙媒体、インターネット、テレビのどれが最も効果的だと思うか？」 「環境問題に企業はどう取り組むべきだと思うか？」などといったものです。

1択、2択、3択問題もあれば、自由に意見を聞かれる場合もありますが、共通しているのは、賛成、反対なども含め、自分の意見や立場をわかりやすく述べることです。回答時間は60秒間です。

では、問題を見てみましょう。

＜音声＞

＜解答例＞

さて、どうですか？ 急に自分の意見を求められて明快に答えるのは、日本語でも難しいもの。日頃から訓練をしておかないと、頭の中が真っ白になって全然答えられない可能性も考えられます。

この問題に向けてスピーキングの練習をすることで、自分の考えをまとめて人に伝えるのが上手になります。つまり、プレゼン能力を磨く練習として最適な問題形式と言えます。

明快な構成案としては、冒頭で自分の考えを表明し、主張（答え）を掲げる→主張をサポートする理由と具体例を述べる→結論で締めくくるというものです。では、順を追って説明していきます。

冒頭の主張

持論をわかりやく展開するためには、最初に自分の立場や主張をはっきりさせておくことが大切です。先に結論を言ってしまうことです。賛成なのか、反対なのかがはっきりわからない、主張がぼやけていてはっきりしない、という状況は避けましょう。60秒間の回答時間では、「賛成でもあり反対でもあり、一概には語れないことです」というような複雑な持論を展開する余裕はありません。 ですから結論はひとつに絞ることを、私はお勧めします。

この問題は、出題されてから話し始めるまでに準備時間が15秒与えられるので、その間にまず結論を決定してしまいましょう。結論を決めずに思いついたことをフラフラと話し始めてしまうと、話が散漫になるので要注意です。

まずはIn my opinion…といったわかりやすい表現で、自分の立場をはっきり表明させます。そして、I have two reasons to thinking for this.（そう考えるのには、2つの理由があります）と述べて、次のステップに移ります。