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大学入試の「試験一発方式」はもう限界だ 物理的にもマッチング的にも課題だらけ

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  • 相川 秀希 日本アクティブラーニング協会 理事長
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筆者は「試験一発型」から「人物重視・多面評価型」への転換は望ましいと考えるが、こうした仕組みが日本にもあれば、混乱は大分避けられるのではないかと思う。

たとえば、Universal College Applicationはアジアの大学をメンバーに迎え入れようとしており、近い将来、日本語版がリリースされるが、これも参考になりそうだ。

世界の入試はさらに変わっている

また、米国の入試はさらに進化しようとしている。学生の成長結果だけでなく、プロセスを評価しようという動きだ。たとえば、テストスコア1つとっても、点数が伸びる過程でどのような努力があったかを評価しようというのだ。これがわかると、大学入学後も活躍する人材かどうかが、ある程度判断できる。

そのための手段として、学校生活や課外活動のログをつける「ステューデントロッカー」と呼ばれるシステムが開発されている。そこで記録されたログは、そのまま大学に提出できる出願資料になる。

そうした動きは今、日本にも波及しようとしている。筆者の経営している企業でも「Feelnote」というオンラインポートフォリオを提供しており、現在、日本の中高生や、国が推進する留学支援事業・トビタテ!留学JAPAN 日本代表プログラムの留学生が活用している。ポートフォリオとは、学びや経験の履歴を作品集のようにしてまとめたものだが、このシステムに蓄積されたポートフォリオを検索して、優秀な学生をリクルーティングしたいという米国の大学からのアプローチが増えているのだ。

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文部科学省の発表資料より

9月2日には、関西学院大学を代表とする8つの大学が、高校段階でのeポートフォリオとインターネットによる出願のシステムを構築することなどが、文部科学省の委託事業となることが発表されている。

日本が従来型の入試を変えようとしている。しかし、その間にも、米国など教育先進国の情勢は刻一刻と変化している。海外の情勢も頭に入れておき、先々の変化に対応できるようにしておきたい。

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