日本企業の女性活用は、アジアでも周回遅れ ガラパゴス化している、日本の女性活用【第3回】

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さて、2012年に香港のハンセン指数に選ばれている優良企業48社の女性取締役比率上位の一部をご紹介する。

■女性取締役の比率

恒生銀行 31%
 華潤電力控股 21%
 中国人寿保険 18%
 チャイナモバイル 15% 

(出所)Standard Chartered Bank Women on boards: Hang Seng Index 2012

48社全体の女性比率は9%。そして、女性取締役が1人でも存在する企業は48社中28社(58%)で、1人もいない20社(42%)よりも多い。

日本企業の低さからすると、優良上場企業の女性比率としてはかなり高い。だが、2009年に行った第1回目の調査では8.9%だった女性取締役比率は、2012年でも9.0%と0.1ポイントしか向上していない。

女性CEOは恒生銀行1社のみ。女性取締役ゼロの企業も42%と、トップマネジメントになるほど伸び悩んでいる。もちろん香港の女性たちはこの状況に満足しているわけではない。取締役への透明な選択基準やプロセスの公開などを積極的に求め、さらなる改善を目指している。

極端に少ない日本の女性取締役

大和総研の『エコノミックレポート』(2012年6月5日)「女性取締役を有する企業と株式リターン」によると、女性取締役が存在する企業の比率はフランス83.7%、イギリス59.4%、米国79.3%、そして中国でも51.4%。いずれの国も女性取締役が存在する企業は半数を超えている。一方、日本は極端に低い6.1%で93.9%の企業は女性取締役が1人もいない。

EUでは2011年、上場企業(約5000社)に2020年までに取締役(非常勤含む)における女性割合を40%に義務付ける法案が提出されている。今後、EUの女性取締役は増加していくことが予想される。諸外国では、大企業での意思決定レベルにおける女性の登用を重要課題として取り組んでいるのだ。

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