日本企業の女性活用は、アジアでも周回遅れ ガラパゴス化している、日本の女性活用【第3回】

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確かに香港、シンガポール、中国など主要アジア諸国でも、ジェンダーダイバーシティ(性差による多様性)への関心は高い。しかし、中間管理職層での女性比率は現状でも欧米と比べて遜色ないため、議論にすらならない。アジア人女性たちの問題意識は欧米先進国と同様で、中間管理職層を通り越し、もっぱら上級管理職レベルでの男女比率にある。

このように日本とはレベルの違う議論となっているのだ。


 ■執行役員に占める女性比率 (青=アジア)
 スウェーデン 21%
 ノルウェー 15%
シンガポール 15%
 イギリス 11%
香港 11%
 中国 9%
 台湾 9%
フランス 8%
ドイツ 3%
 日本 1%

(出所)「企業における女性の活用」マッキンゼーレポートより著者作成

企業業績と女性役員比率が相関

これを見ると執行役員層での女性比率は、主要アジア諸国は欧米先進国と互角で見劣りしない。ただ、それでも各国とも男性と比べるとまだ女性比率は低い。マッキンゼーの「企業における女性の活用」(2007年)調査によると、経営層に占める女性比率と企業業績には正の相関関係があるという。また、それ以外の多くの研究でも、女性役員比率と企業の好業績の関係は高く、女性活用の重要性が指摘されている。

欧米や主要アジア諸国では、女性の登用が中間管理職レベルで足踏みし、経営にかかわる層で女性が劣勢にあることが問題視されており、経営層での女性の登用を高めることに注力している。

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