育ちの悪い娘は、「よい母親」になれるのか? 「誰に対しても誠実」を心がければ大丈夫!

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“氏より育ち”と言いますが、この“育ち”の中には親の養育だけでなく、自分で自分を磨く(育てる)という意味も含めるべきだと私は考えます。向上心を持って自分を変革しようと努力する人は、何歳になってもどんどん変わっていくからです。

ですから育ちの良さで遅れを取った人も、心配することはありません。今のあなたが「遅れを取った」と思っている事柄の多くは、多くの人が社会人になってから身につけることで、あなたもこれからです。(いつものことですが“育ちの良さ”とは、経済的に豊かに育ったことを意味しません)

今日は自分のことを棚に上げ、夏目漱石の有名な「草枕」の冒頭文にパンプキンの勝手解釈を重ねて、考えていきたいと思います。

智に働けば角が立つ

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教養のある人とお話していると、言葉数少なく何気なく話しておられることでも、感銘を受けることがよくありますが、人間的に空っぽな人と話していると、その人が冗舌でも、あとに何も残りません。この差は説明するまでもありませんが、加えてここにある差は、いわゆる空気を読めるか否かにあるように思います。

素直でなかったり正直でない人で、自分を等身大以上に見せようとする人は、相手・時・場所を選ばず持論を展開したり、つまらないことを自慢話に仕立てて話す傾向があります。また知ったかぶりをします。これは自信がなかったり自信過剰の表れだと思いますが、相手や場を間違えると知識をひけらかせることになったり、上から目線になって鼻につくものです。

ここで育ちの良い人が持つ素直さや正直さは、大いに参考になります。存在するだけで無条件に愛されてきた人たちが持つ自信は、性善説に基づいた他者への信頼感に満ち、自分を下手に装飾しない分、誠実で、いつも好感度を発散しています。

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