家庭における意思決定者との関係、つまり多くの場合は父親との関係があまり良好でない場合、権威コンプレックスを強く持っている場合があります。
権威コンプレックスというものはどういうものかと言いますと、組織の中で意思決定権限を持っている人間(=上司)に対して、父親に対する態度と同じ態度を取ってしまうということです。つまり、父親との関係があまりよくなく、いつも自分の意見が言えないでいた人は、上司に対しても同じように自分の意見を言えず縮こまってしまうという状態です。
もちろん、父親と上司は別人ですが、父親との記憶やトラウマが頭の中で入り混じって認知が歪んでいる状態なんですね。
余談ですが、アメリカのリーダーシップ研修などでは、この権威コンプレックスを乗り越え、ひいては権威(※地位や役職)がない場合でもチームや組織をどう導いていく能力が非常に重要視されています。
解消するには?
さてはて、この権威コンプレックス、解消の方法はいくつかありますが、ひとつとして父親と対話することです。なので、カウンセラーの方は今まで抑えていた感情、つまりは恨みつらみを父親に話しなさいと言ったと思うのですが……。
無理よ。
残念だけど、お父ちゃんは、あなたの恨みつらみを受け止められるほど、
ビックな男じゃなかったのよ。
親に恨みつらみを話すって、かなり勇気のいることだと思うんですね。でも、お父さんはあなたの勇気などおかまいなしに、きゃっ!こわい!って、思って連絡を絶っちゃったんです。
衝撃ですよね。あなたがいままで怖がってたお父さんは、娘がキーって話しだしたらキャーって逃げ出しちゃう男だったんですよ。
良い子に戻る必要なんてありません。逆に言えば、この残酷な世界で、親が望む従順な良い子のままでは、自分を守れません。いつまでたっても横暴な上司の被害者であるしかないのです。
良い子の私をやめるためには、まずは、お父さんがちっぽけな男であったことを認めましょう。東洋経済オンライン様のイケてるビジネスマンのお父様方には怒られそうですが、これはお父さんを「一人の人間としてみる」非常に大切な一歩です。
そして、あなたが怖がっていたお父さんはもうこの世には存在せず、あなたの妄想の中にしか存在しないのだということを知りましょう。
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