このコラムでは毎回『会社四季報』の業績予想の変化を中心として、銘柄選びのコツを紹介しています。現在の株式市場は「白から黒へ」バタバタとかわっていくオセロゲームのようです。すなわち、日銀が白川方明氏(前総裁)から黒田東彦新総裁に代わったことでデフレ脱却姿勢に大転換、相場環境は一変しました。
相場が良い時こそ、基本に忠実に
日経平均株価と東証株価指数をみてもわかるように、相場は、全体的に底上げ状態となっています。こんなときは何を買っても上昇するという、危険な錯覚に陥ります。勝ち逃げ投資家であり続けるには、全体的な上昇相場のときこそ業績に忠実なより慎重な投資姿勢を貫徹することが大切です。
実は、業績好調銘柄ほど全体相場が上昇のときにはむしろ調整入りすることが多くなります。間違っても業績に裏付けのない銘柄の一過性の急上昇に飛びつくような売買習慣を身に付けてはいけません。
さて『会社四季報』が発売されて、1カ月が経とうとしています。投資家の中には賞味期限が次第に落ちてきていると感じるベテラン投資家もいるかもしれません。初心者の投資家は、むしろ今こそ『会社四季報』を丹念に読み込み、四季報独特の言い回し方に慣れてほしいものです。
「四季報は慣れ親しんだ頃には、早くも次号が出てしまう」と言われます。消化しないうちに次号が出るのですが、実は、「四季報の記事・コメントはマーケットで織り込み」という消化プロセスが日々絶えることなく行われています。拓殖大学・坂田ゼミナール四季報研究チームでは、新年度を迎え新しい気持ちで企業業績の研究に取り組みつつあるところです。
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