「乾いたスポンジ状態」の株を探せ! 人気銘柄誌『会社四季報プロ500』で儲ける法

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「四季報矢印研究FP会(代表幹事:ファイナンシャルプランナーの河田一希、高橋湧大)」は、私たちの四季報研究の専門チームですが、プロ500のランクイン・オフの追跡も研究対象にしています。

この追跡によれば、明治ホールディングスや東京デリカなどは、2013年新春号ではランクインしたものの、同春号ではランク外となっています。

多くの場合、ランクインの銘柄ばかりに目が行きがちですが、ランク外になった銘柄に注視する投資法もあります。こうした銘柄は投資家の関心が集中しないため、きっかけによっては急上昇する場面があるはずです。

前号には本命、期待、注目のいずれかにランクインしていたものの、今回ランク外になった銘柄については、プロ500をしばしの間、脇に置き、「本体」である『会社四季報』で銘柄研究をすることが将来の上昇銘柄をつかむチャンスとなります。また、これこそが遅すぎた上昇株です。

こんなときは、たとえていえば、「スポンジの姿勢」が大切です。最も水を含んだスポンジではなく、乾いたスポンジでなければなりません。乾いたスポンジは急速に水を吸い上げます。つまり、将来上昇する銘柄を発掘するためにはつねに乾いたスポンジ状態にして、あらゆる変化をキャッチする準備が少数の株式投資勝ち組には不可欠なのではないでしょうか。

上昇銘柄の的中率が高いことで、プロ並み個人投資家から評価が高い『会社四季報プロ500』ですが、こうした意表を突く活用法によって、「プロ500」を3倍使いこなすことができます。

坂田 善種 ファイナンシャルプランナー 東洋大学講師

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さかた よしたね / Yoshitane Sakata

 中央大学法学部法律学科卒業、同大学商学部会計学科卒業、同大学大学院商学研究科博士課程前期修了(商学修士)。専門は、財務会計・企業評価。大学院在籍時より、大手金融機関の資産運用設計システムの開発業務に従事し、1994年、FP資格取得後、主に富裕層向けの長期・安定的な資産運用設計を行う。投資研究会「シンデレラ株式投資研究会」「シンデレラFX研究会」(ともに現在、定員満席にて新規会員の募集はなし)の主任講師。東洋経済新報社『オール投資』(現在、休刊中)では、「勝ち逃げ」株式投資法を好評連載。業績を重視した低位割安成長銘柄の発掘には定評がある。『会社四季報』の読者歴は、40年を超える。
 


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