がさつ力を磨き上げれば「負け犬」にならない 会社が辛い?辛くたって逃げたらあかんで

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

今の若い子たちはメンタルが弱くなっているってよく聞きます。今の若い子は会社に入って数カ月で「思ったとおりじゃなかった」と言って辞めてしまう話。不満を言うことなく静かに辞めていく。

これって若い子の問題じゃなくて、実は年配の人の問題だと思う。こんな話がありました。技術畑一筋のサラリーマンが会社の合併で技術畑から営業へ行くように言われた。その途端に会社を辞めて、職人になるっていう話です。これが美談のように語られていることに、ものすごい違和感があった。これって結局逃げてるんですよ。技術畑でずっと開発ばっかり20年、30年やらせてもらった。なのに、「営業なんてやってもしんどいから辞める」って、何を考えているんですか。

「がさつ力が高くてスミマセン」

『がさつ力』には、ビジネスにも使える「千原せいじ流コミュニケーション」の極意が書かれている(上の書影をクリックするとアマゾンのサイトにジャンプします)

ええおっさんが「思ったとおりの仕事できへんから辞める」って言い出す。これは俺に言わせれば単にメンタルが弱いだけ。美談でもなんでもない。ただの負け犬じゃないですか。サラリーマンなんやから、思い通りにならないこともありますやん。辞めてまったく別のことをするっていうのは、ただ単に逃げているだけ。やっぱりこの人は大失敗していましたわ。

こういうストレスに弱い親に育てられている子どもたちが多いのが今の日本。「辛かったら逃げたらいいよ」って平気で言う。「がんばっていることを理解してくれないなら、そんな会社なんて辞めればいい」みたいなことを平気で言う人が多いじゃないですか。いったい会社に何を求めているのかって話ですよ。

会社が何かをしてくれるわけじゃない。そこで何をやるのか、何を貢献したのか、という結果が大事なのに、完全に勘違いしている。

じゃあ、どうすればいいのか。まず理不尽だと思ったら文句を言った方がいい。不満を言うのはカッコ悪いんじゃないか、なんて気にする必要ない。誰も、あんたがカッコいいか、カッコ悪いか、ひとつも興味ありません。もちろん言わずに耐えられるやつもおる。それはそれで生き方としてあるけど、いずれパンクする。文句を言って「がさつ力が高くてスミマセン」って言っておけばよろしい。

俺なんか「理不尽そう」ぐらいですぐ文句言うもん。理不尽やから言うじゃなくて、「これちょっと理不尽そうやな」「ひょっとして理不尽な話じゃないの?」と思った時点で言う。そっちのほうがええやん、気楽で。理不尽そう、というレベルで言っておけば、それ以上の無理なこと、言うてけえへん。

思っていることを言わずに逃げてしまったら、ずっと逃げ続けることになる。それがいちばんあかんことだと思うんですよ。

千原 せいじ 芸人

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

ちはら せいじ / Seiji Chihara

1970年、京都府福知山市生まれ。1989年、弟・千原ジュニアとコンビ「千原兄弟」を結成。心斎橋筋2丁目劇場などで若者から支持を集め、1994年、ABCお笑い新人グランプリ優秀新人賞、上方漫才大賞新人賞を受賞。『世界の村で発見! こんなところに日本人』(朝日放送)などでは、アフリカを中心に多くの国を訪れ、現地の人とすぐに打ち解ける姿が話題を呼ぶ。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事