無名女性が、電子出版界の寵児になったワケ

米国騒然!自力で100万冊売った驚異の作家

「アマンダ・ホッキング? 誰、それ?」

そう言われても仕方がない。ホッキングの名前は日本ではほとんど知名度がないし、アメリカでも一部の人々の間で知られているにすぎない。けれども、ホッキングは、多くの人々に希望を与えたという意味では、アメリカのリーダーにふさわしい人物なのだ。

アマンダ・ホッキングは作家である。ミネソタ州在住で、現在28歳。そして、彼女は「自力で」作家になった。

自力でプロデュースした小説が口コミでヒットに(写真はアマンダの作品のひとつ「Wake」)

誰に見いだされることもなく、自分で作品を発表し、ファンになった人々が口コミで作品を広めて読者が増えた。そうして今や、アメリカの大手出版社から何百万ドルもの契約金を引き出す大作家に大化けしたのである。

ホッキングが自力で作家になるのに利用したのは、アマゾンをはじめとする自費出版プラットフォームだ。コツコツと書きためた小説をアップロードし、それがミリオンセラーのヒット作となる。彼女はいわば、電子書籍や書籍の電子流通システムによって生まれた、新しい出版時代の寵児と言える。

現在、アメリカにはそうした作家が何人かいるが、ホッキングは誰よりも早く、自力で成功を収めることができると証明してみせ、後に続いた自費出版作家たち、そして作家を目指す無数の人々に明るい可能性を感じさせたのである。

50社へ作品を送るも、すべて“無視”される

しかし、いつも彼女が明るかったわけではない。

ホッキングは、物心ついたときから物語を書くのが好きだったという。高校生の17歳の頃には、まとまった作品を初めて出版社へ送った。それも何と50社を超える出版社へ送ったのだが、なしのつぶて。ひとことの返事すら来ない。

アメリカの出版界では、エージェントもいないような新進作家がニューヨークの出版界にアクセスするのはほぼ不可能で、ホッキングの原稿もご多分に漏れず、ただ“無視”されたのである。

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