カープがこれからも勝ち続ける「7つの理由」 ぐっちーさんが広島の強さを数字と心で検証

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さらにおもしろいのは外国人選手。

これまでに多くの外国人選手がカープで戦ってくれましたが、カープをやめてアメリカに帰ってからも彼らは一様にカープファンで居続けています。現在ダルビッシュの同僚である、元カープのルイス投手は今でもロッカールームでそれいけ!カープを聞いているそうです(因みに持ち込んだのはダルビッシュ投手らしいですが……)。

なぜ外国人スカウトの「目利き力」はすごいのか

そしてカープの外国人選手がほぼ100%当たりまくる(活躍する)のは、偶然ではありません。外国人発掘を担当するシュールストローム中米スカウトは元カープの選手。そして今でもカープの大ファンなのです。

そんな人が見つけてくるチームは、ほかにはありません。他球団で外れが多いのは、売り込んでくる代理人の「言われるがまま」に契約をしてしまうからで、カープのように元カープでプレーした選手が、愛情をもって(チームの事を真剣に考えて)、金銭抜きに、本当にカープで活躍できる選手は誰なのか、ということを見極めている訳ですから、それは、外れは少ないわけです。

実際、すでにホームラン王を取っているエルドレッド以外にも、最多勝を争うジョンソン、今年やってきたジャクソンはホールド数リーグトップの活躍、そしてヘーゲンスも貴重な中継ぎ、そして先発と大車輪の働きをしています。これだけ外国人選手が活躍しているのはカープだけです。因みにホークスの年収トップでクローザーのサファテももとカープの選手です。

また、カープにやってくる外国人選手の多くが、広島の街を大好きになって帰っていくのも特徴的です。エルドレッドなどはお嬢様を日本の普通の公立学校に入れていますし、ジョンソンもシーズン中に3年契約を更新しており、もうこれは日本(いや広島)に骨をうずめる覚悟があると思われます。二人とも広島が大好きだと公言しており、これは広島の皆様のビヘイビアがあればこそ、成り立つ信頼関係と言えるでしょう。まさに広島の人々がカープの選手を支えるという「幸福な関係」がそこにはあるのです。

また、一つ特徴があるのはカープの応援です。

各チーム、それぞれ特色がある訳ですが、カープの応援の特徴は相手を貶めるような応援が一つもない、ということです。

各チームとも、応援テーマの中にしばしば 「巨人倒せ!おー」などの掛け声が入るのが普通です。さらにバッターを名指して「菊池を倒せ! おー」なんてバージョンも耳にします。

しかし、カープにはこの 「○○倒せ!」というフレーズの応援が一つもないのです。常に、カープがんばれ! 勝つぞ、カープ! という味方チームへの応援しかないのもすごいことだと思います。相手チームを決して貶めない、というのはカープの応援の伝統ではないでしょうか。その分、味方選手へのいわゆる野次がきつくなる傾向はあるのですが、最近では「バカヤロー、なんで三振するんじゃー!」と野次を飛ばしているおっさんの横にいるカープ女子が憤然と「一生懸命やっている人に向かってそんないいかたないじゃろ!!」と反論する姿もよく見かけます。

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