ネックは費用と期間でしょう。2つの薬は共に保険適用外のため、それなりのおカネがかかります。プロペシアは標準価格が28錠(1日1錠)で7000円程度(ただし、医療機関が独自に決められるので、処方先によって値段はまちまち)。リアップX5は1カ月分で実勢価格7400円です。
効果が出るまで半年程度かかり、完全治癒しないので、薬を使い続けなくてはいけません。この救世主、タダでは人を救わないということでしょう。しかし、おカネと時間をかければ髪が戻ってくるというのは、薄毛に悩む多くの男性にとって天からの福音に違いありません。
薄毛については、連載の第2回目に「薄毛に効く髪型のポイント」についても語っていますので、そちらも参考にしてください。
次に、世間にはびこる誤解に一言、申し上げたいことがあります。
薄毛の男は精力が強いのか?
「薄毛の男は精力が強い」と言う人がいます。この言葉の裏には、「どスケベ」とか「エロじじい」とか、ネガティブなニュアンスが漂っています。が、「薄毛=スケベ説」は単なる俗説であると擁護派の一人として、私は強く申しあげたいと思います。
なぜ、薄毛=精力が強いと思われているのでしょうか。それは、髪の毛の薄い男性も、精力絶倫男も同じく男性ホルモンが多いことが原因だと思われているからです。しかし、精力に関係する男性ホルモン、つまりテストステロンという名のホルモンが、薄毛の直接の原因ではありません。テストステロンが、ある酵素の作用で別のホルモンに変わり、そのホルモンが抜け毛につながるのです。
このある酵素(5アルファ還元酵素)が真の悪玉であって、精力ホルモン=テストステロン犯人説は俗説なのです。「ハゲは精力絶倫」という疑惑は晴らされるべきもの。
だからこそ、世間の皆様方に、特に女性の方に一言申し上げたい。「いやらしい目つき」はあっても、「いやらしい頭」はありません。「薄毛=絶倫」は俗説です。どうかこの日を境に薄毛の男性に暖かい目を向けてください。
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