関西電力、値上げ認可でも大幅赤字か

原発再稼働次第で“再値上げ"申請も

値上げ幅が申請時より縮小されたのは、審査を経て、原価が料金審査期間の3年間平均で474億円の圧縮となったため。項目では人件費の112億円、燃料費の97億円などの引き下げが大きくなった。

黒字化前提で値上げも、赤字脱却は難しい

原価には、借入金や社債に対する支払い利息や株主への配当金などに充当する資金調達コストに相当する事業報酬が1346億円含まれている。また、それとは外枠で公租公課なども原価に算定されている。

値上げの前提となる条件などがそのまま実現すれば、値上げによって、当然ながら収支は黒字転換することになる。

ただ、現状では関電の黒字化への道のりは依然として険しい。

まず、収入面では今回の値上げによって、旧料金との比較では、規制分野で1074億円、自由化分野で2093億円の収入不足が埋め合わされる。しかし、審査が長引いて値上げが1カ月ずれ込んだ分、収入も減ることになる。

また自由化分野では、契約更新時期のいかんにかかわらず、4月からの値上げを顧客に求めてきたが、実際の各顧客との値上げ時期、幅は相対での交渉次第。このため値上げ初年度となる今13年度は想定収入に未達となることが考えられる。

費用面では、審査によって深掘り、減額された原価まで、費用削減が進むかどうかが不透明だ。

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