近づく金融政策決定会合、再度の円安になるか ディーラー歴20年の達人が読む為替
地中海に浮かぶキプロスは、人口約100万の小国ながら、ユーロ圏に属す。金融立国として、1人当たりのGDPも3万1435ドル(2011年)と、世界30位以内に入る。
今回の「キプロスショック」では、EUがキプロスに対する100億ユーロ(約1.2兆円)の支援のうち、条件として58億ユーロの調達を求めたことが騒ぎの発端だ。キプロスの銀行の預金社に対し、預金額の6.65%~9.9%分の預金課税を示した。
キプロスの小金融センターとしての命運は尽きた
キプロス議会は19日に預金課税案を否決、その後はロシアへの支援要請など事態は二転三転した。ようやく25日にキプロス大統領とEUとの会談で、10万ユーロ超の大口預金に多額の課税をすることなどを条件に、EUからの支援を取り付けることに成功した。
これまでは危機に陥った銀行は、国家による資本注入など税金により救済されてきた。それが今回は税金=納税者の資金ではなく、預金者の資金で救済されることになったわけだ。この納税者から預金者への「シフト」はなぜ起こったのだろうか。
トピックボードAD
有料会員限定記事
マーケットの人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら