「シェール革命」、石油メジャーはこう見る

仏トタルの探査・開発部門トップに聞く

テキサス州・バーネットのシェールガス開発現場

――トタルの米国でのシェール開発の現状と今後の方針は。

われわれは、米国でシェールガスとシェールオイルの生産を行っている。テキサス州のバーネット盆地ではドライなシェールガスの生産を行っており、ガス価格低下の影響を受けている。ただ、競合他社に比べて当社の持ち高は小さく、低価格への対応も進めているため、インパクトは比較的小さい。

加えて、オハイオ州のユーティカでウエットガス(常温で液化する湿性ガス)を生産している。こちらは依然として経済的にも採算がいい。

当社は現在、これらバーネットとユーティカにおける収益性を重視した開発にまず焦点を当てている。加えて、米国には非伝統的な天然ガスやコンデンセート(天然ガス液)の膨大な資源が存在している。トタルは開発会社としてあらゆる収益機会を前向きに検討していく。

アルゼンチンは5~10年で量産態勢、中国も合弁で探査

――米国外でのシェール開発はどうか。

米国外でのシェールガスとシェールオイルの開発が本格的に拡大するまでには、まだかなりの時間がかかると考えている。

理由は多岐にわたる。地質上の制約や物流、(環境への影響など)社会的な要因、さらにはインフラの整備状況といったエンジニアリング面での要因などがあり、活発な生産が始まる時期はまだ明確ではない。

当社はアルゼンチンで非常に好ポジションにあり、すでに約10のガス井を持っている。同国の埋蔵量は膨大で将来性がある。現在、一部のガス井で長期テストを行っており、今後2~3年以内に試験生産を行う予定にある。もしこれに成功すれば、5~10年以内に本格生産に移行できるだろう。

デンマークでも探鉱許可を得ており、今年末には採掘する予定。ポーランドでも探鉱許可を得ている。

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