上海の新車ナンバー、120万円に高騰のナゾ ナンバー価格高騰の「主犯」は誰か?

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5万~6万元台で推移していた上海のナンバープレート価格は、昨年12月から急騰。今年3月、ついに9万元台に突入した。写真は朝のラッシュアワーで混雑する上海の車道(写真:Imaginechina/アフロ)

渋滞に悩む上海ではマイカー増加に歯止めをかけるため、新車ナンバーに入札が導入されている。昨年末からその価格が急上昇し始めた。背景には習近平政権による腐敗撲滅キャンペーンがあるとの見方がもっぱらだ。

上海市内で自家用車の保有に必要なナンバープレートの価格が今年2月、いきなり8万元(1元は約15円)台にハネ上がった。上海のナンバーは毎月一定数が入札にかけられ価格が決まる仕組みだ。

価格急騰の背景には、腐敗撲滅キャンペーンで公用車の私的な使用に対する監視が厳しくなり、高級公務員が自家用車の保有に走ったことがある、との見方が強い。市民からすればとんだとばっちりで、マイカーの夢がますます遠のきつつある。

中国国家統計局の発表によると、2012年末時点の中国の自動車保有台数は1億2000万台で、対前年比14・3%の増加。米国に次いで世界第2位の自動車保有大国である。うち乗用車は5989万台、同20・7%の増加と伸び率が高い。上海市でも自家用車は同年末現在280万台に達し、昨年1年間だけで22万台も増えた。

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