上海の新車ナンバー、120万円に高騰のナゾ

ナンバー価格高騰の「主犯」は誰か?

中国の大都市はどこもマイカーの増加で深刻な渋滞に悩んでおり、さまざまな対策を実施している。上海市では2002年、車を新規購入する際のナンバープレートの入札制度が全国に先駆けて導入され、制度そのものは市民の間に完全に定着している。

上海市政府の説明によると、この制度は正確にはナンバープレートの入札ではなく、「市民が自家用車で道路を走る権利」に対する入札である。その権利を取得した証明として車のナンバープレートが交付される建前だ。いずれにしてもこのプレートがないと道路を走ることができない。渋滞対策であると同時に市政府の収入を増やそうという一種の「ぜいたく税」的な側面も強かった。

導入当初の平均落札価格は1万元台だったが、市民の所得向上とともに着実に上昇、2003年には3万元台、2004年4万元台、2007年5万元台に達し、その後は多少の上下はありつつも、おおむね5万~6万元台前半で推移していた。

昨年末から落札価格が にわかに急上昇

ところが昨年12月、落札価格はにわかに上昇を始め、同月の平均は6万8900元と過去最高を記録。さらに翌2013年1月には7万5332元と一気に上昇、2月には8万3571元と立て続けに最高値を更新して初の8万元の大台に乗った。

過去数年にわたって高値とはいえ比較的安定していたナンバー価格が、いきなり急上昇したことに市民は驚き、ネット上では“犯人探し”の議論が始まった。その結果、ナンバー価格高騰の「主犯」はこれまで運転手付きの公用車を事実上使い放題だった高級公務員であるとの見方がネット世論の大勢を占めた。

中国では日本でいえば町や村に相当するレベルの末端の行政単位や共産党の下部組織、警察、軍などでも、ある程度の部門の責任者クラスであれば公用車が支給されているのが普通である。運転手付きの車に乗ることが一種のステータスであり、社会的な「格」を表すとの感覚は強い。こうした公用車は本来、公務のために使うべきもののはずだが、中国では事実上、野放し状態で「自分個人の車」として私用や家族の用にも供されていたのが実態だ。

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