iPhone海外利用時の高額請求を避ける方法 「国際ローミング」は割高なので要注意

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こうした海外ローミング用のSIMカードは、欧州にある通信事業者が発行するものを、再販という形で日本に流通させているのが一般的だ。通信事業者も欧州のものとなるため、利用にはSIMフリーのiPhoneが必要となる。先に挙げた海外現地SIMを使うときと同じように、iPhone 6s、6s Plus以降のiPhoneなら、SIMロックを解除してもいい。

3.海外滞在時の通話料は「転送電話」で抑える

国際ローミング時に意外とおカネがかかってしまうのが、通話料。発信する際はLINEなど、データ通信網で音声をやり取りできるアプリを使えば無料だが、いつもの電話番号に着信があったときも料金が発生するのは、見落としがちなポイントだ。

現在、筆者が滞在中のドイツでは、着信するだけで通話料が1分ごとに110円かかってしまう(ドコモでローミングした場合)。ちょっと込み入った話をして、10分経ってしまえば、それだけで1回の通話料は1110円だ。仕事の電話をたびたび受ければ、すぐに万単位のおカネが飛んでしまう。

このようなとき活用したいのが、「転送電話」。3キャリアとも実施しているサービスで、あらかじめ指定した番号に、電話を転送するというものだ。転送先への通話料はかかるが、音声定額プランに入っていれば料金は無料。定額プラン以外でも、1分110円よりは安くなる。

IP電話アプリに日本国内からの電話を転送すると、着信料がかからない

転送先には、データ通信上に音声を流す、IP電話アプリを指定する。国内で契約したものであれば、どこにいようが、日本で発着信したのと同じ扱いになる。つまり、音声定額で通話をIP電話に転送しておけば、着信のための料金がかからないということだ。データ通信が利用できることは必須だが、発信時の料金も国際ローミング中の通話料に比べると、大幅に安い。電話番号を指定して電話する必要があるときなどに、活用するといいだろう。

IP電話アプリにはさまざまな種類があるが、筆者の活用しているのが楽天コミュニケーションズの「SMARTalk」。月額料が0円のため、海外出張時だけ使うような形でも、料金が抑えられるのが魅力だ。海外への通話料も安価で、30秒8円となる。国際ローミングの通話よりも割安なため、現地で発信する際の電話としても役に立つ。

石野 純也 ケータイジャーナリスト

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いしの じゅんや / Junya Ishino

大学卒業後、出版社の宝島社に入社。IT関連の雑誌、書籍を編集する部署で、数々のケータイ関連誌を立ち上げる。独立後は、ジャーナリスト/ライターとして、モバイルに関連した幅広い企業を取材。ウェブサイトや雑誌を中心に、執筆活動を行う。ネットワークから端末、コンテンツまで、モバイルに関する全レイヤーをカバーする。主な著書は『ケータイチルドレン』(ソフトバンク)、『モバゲータウンがすごい理由』(マイナビ)。iPhone、スマートフォン関連の解説書なども、多数手掛けている。

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