研修は生徒中心で
さて、これらの試験を目標にして英語学習をしていくと、英語研修はどう変わっていくのでしょうか? たとえば、私が、これまで述べたブラッツとTOEICスピーキングテストのPart 3を使って企業の英語研修をする場合には、以下のように進めます。
まず私ならどう答えるかという自己紹介や応答の模範を披露します。
続いて、使った語句や文の流れなどを軽く解説します。そのあとは、生徒に5〜10分で回答を考えて書き出してもらいます。この間、表現についてわからないところは質問してもらいます。
原稿ができたら、読む練習に移ります。1度だけでなく何度も音読してもらうように促します。5〜10分をかけて、書いたスクリプトを何度も音読し暗唱してもらいます。
次に生徒を2人1組のペアにし、交互に自分の書き出した文章を発表させ合います。このとき、私が15秒、30秒などと秒数を計り、制限時間内に言い終えられるように意識させます。
続いて何名かに前に出てきてもらい、発表実演をしてもらいます。発表が終わったらみんなで拍手を送り、場を盛り上げます。
最後に、作った文は必ず入力しておくように伝えます。クラウドでいつも取り出せるように保管できれば、自己周辺の情報がスマホ、タブレット、ラップトップなどから、つねに引き出し可能で使い勝手がよくなります。また、経験を積みながら、どこでも微修正することができるようになります。
以上のように、研修中は生徒が英語を口にする時間がほとんどです。また、意味を意識して音読・暗唱をすることになります。教師は模範を示したり、ガイドしたり、質問に答えるだけで、生徒中心に研修は進んでいきます。
これまで解説してきたTOEICスピーキングテストのpart 1〜3は、スピーキングの基礎となる発音やイントネーション、写真描写、自分周辺の話など、日常的な状況を説明するものです。
一方、Part 4以降の後半に関しては、ビジネスの現場で実際に使用するような、口頭でのさまざまな対応力が試されるものなので、これまでの内容よりもぐっとビジネス寄りになります。お楽しみに。
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