若手とシニアがタッグを組めば、社会が変わる 「逃げ切った世代」と「逃げ切れない世代」

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シニア世代による若者の志の応援

また、こちらもおそれ多いのだが、日本総合研究所の元会長であり現特別顧問の奥山俊一さんにも、僕たちは折にふれてサポートを頂戴している。

実は僕は、この「逃げ切った世代、逃げ切ろうとする世代、逃げ切れない世代」という世代論を、テレビの生放送で披露したことがある。昨年5月にTBSの「ワールド・ビジネス・サテライト」に出演させていただいたとき(放送の一部はこちら)、どうしても世代論の話をしてほしいとディレクターの方から直前になって頼まれたからだ(本番ではご丁寧にフリップまで用意されていた……)。

幅広い世代のビジネスパーソンが見ている番組でこんな生意気なことを言ってしまい、さぞかし大変な批判が来るだろうと、僕は諸先輩方からの多くのお叱りの声を覚悟していた。ところが、反応は真逆だった。収録が終わりメールを開くと、特にシニア世代の方々から、「応援したい」というメールが何通も届いていたのだ。

その中の1通が、奥山さんからのものだった。「日本総研で特別顧問をしている奥山です。 “逃げ切った世代”として、ぜひクロスフィールズの活動をどう応援できるかを考えさせて欲しいです」というメールを読んで、涙が出るほどうれしかったことを今でも覚えている。

奥山さんが主催するプラチナ・ギルドの会で講演させていただいたときの様子

なお、奥山さんは今、「プラチナ・ギルドの会」という活動の音頭を取っている。企業の役員を歴任したような、人脈・資金・ノウハウを持つ定年後のシニア世代の方々が集まって、社会を変えようという志を持つ次世代の挑戦を支援するという活動だ。僕を含めた多くの若手起業家たちが、この会合に定期的にお邪魔して活動について説明をし、多くのアドバイスをいただいている。

前向きに社会を変えようとする「逃げ切れない世代」と、そうした若手を応援することで社会に恩返しをしようとする「逃げ切った世代」。この両者がつながることで、確実に日本社会はよい方向に進んでいくと僕は信じている。

……というわけで、「逃げ切った世代」の諸先輩方。ぜひ志ある若手たちへのご支援ご指導のほど、どうかよろしくお願いします!

小沼 大地 NPO法人クロスフィールズ代表理事

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こぬま だいち / Daichi Konuma

一橋大学社会学部・同大学院社会学研究科修了。青年海外協力隊(中東シリア・環境教育)に参加後、マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。同社では人材育成領域を専門とし、国内外の小売・製薬業界を中心とした全社改革プロジェクトなどに携わる。2011年3月、NPO法人クロスフィールズ設立のため独立。会社員時代より社会貢献活動に関心を持つ社会人向けのコミュニティCompass Pointを主宰し、これまでに800人を超す参加者を集める。世界経済会議(ダボス会議)のGlobal Shapers Community(GSC)ジャパン2011に選出される。

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