若手とシニアがタッグを組めば、社会が変わる

「逃げ切った世代」と「逃げ切れない世代」

2011年12月にマクロミルが実施した調査によれば、「いちばん幸せなのはどの世代だと思いますか?」という質問に対して、20代の46%、30代の54%が「親、祖父母世代」と答え、一方で50代以上、特に60代では「自分の世代」という答えが圧倒的だったという。

「幸せをどのように定義するのか」という議論は無視して考えたとしても、これはなかなか絶望的に見えるデータではないかと思う。

二極化する「逃げ切れない世代」

そうした若者を心配する世間の声は多く、起業してからというもの、「あなたのような起業家から見て、最近の若者は元気がないと思わないか」と聞かれることが多い。ただ、そのたびに、僕は思わず答えに窮してしまう。なぜなら、自分の周りの人間たちを見ていると、どうも同世代は大きく二極化していっているように思うからだ。

これまで書いてきたように、「逃げ切れない世代」であることを自覚した今の若者たちは、このままではマズいという痛烈な危機感を直感的に持っている世代だ。ただ、この危機感をどのように受け止めるかによって、この世代は大きく2つにわかれる。

ひとつ目のタイプは、危機感によって安定志向に向かう層だ。この層の人たちは、危機的な状況になっていることを受けて、財政基盤が安定した企業で働くことや公務員になることを志向する。とにかく何か安定したものにしがみつかなければならないと、切実に思っている人たちは、僕の周りにもとても多い。

2つ目のタイプは、危機感があるからこそ、新しいチャレンジをしようとする層だ。歩いている道の途中で「この先に道はありません」という標識が出ているのを見つけて、「ならば新しい道を自分で切り開こう」というのが、この層の考え方だ。

この層は、既存の価値観で考えたら不幸すぎる世代だからこそ、既成概念を覆すような、とてつもなく革新的なアイデアや思想を生み出せるとポジティブに信じ切っているのだ。今の危機的な状況から逃げようと思えば、他国に移住することだってできるかもしれない。でも、そうした課題を逆にチャンスだと考えて、その課題を解決することに嬉々として立ち向かっているのが、彼らのメンタリティだ。

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