東北の生産者の方々とも仲良くなり、よりよい関係性やチーム作りもできた。それらのおかげで、昨年の12月には大きな結果も出すことができた。
12月といえば、ネットではいろいろなモノが売れる最大の商戦期。みんなで力を合わせて、Yahoo! JAPANのトップページにバナーを貼ったり、メールマガジンに力を入れるなどプロモーション、マーチャンダイジングをしっかりやったことで、復興デパートメントでは、過去最大の数字を出すことに成功した。
年末年始、日本人は魚を好んで食べる。季節柄、鍋セットも好評だったし、市場直送の鮮魚や毛ガニをふんだんに詰め合わせた「おやじのおまかせセット」は、以前から商品ランキングに入っている定番商品だったが、リピーターも増えて、年末にその人気が爆発した。
そして、通常1月にはどうしても数字が落ちてしまうのだが、それをさらに超える売り上げを記録。これには自分たちも驚いた。
その業績が認められて、以前紹介した石巻元気商店の女子二人(ゆきな&ともみ)は、「Yahoo!ショッピング&Yahoo!オークション ベストストア アワード 2012」で見事、特別賞を受賞。21歳の店長ゆきなが、名だたるネットショッピングの猛者たちと表彰台に並ぶ姿を見て、石巻関係者は全員涙ぐんだ。
「復興デパートメント」の立ち上げ時に作った僕らのロードマップでは、ネットでモノを売るということを東北の人に体感してもらい、ネットができる若者を増やし、少人数でも雇用につなげる、ということを掲げていた。その具体的な事例が、ようやく石巻ででき、増え始めたのだ。
僕らが目標とする、復興事業の黒字化はまだまだ遠い。
しかし、小さな成功事例を横展開などで積み重ねつつ、この3月からはさらに東北の事業者の方々の商品開発やブランド開発への関わりをより深めていく。いわゆるネットのショッピングモールに出店してもらって、販売手数料を取るだけではない、新しいビジネスを展開し始めるのだ。
「三陸フィッシャーマンズプロジェクト」という、漁業に焦点を絞った活動でも新しい収益の柱を作ろうともしている。復興3年目に向けて新たなチャレンジはすでに始まっている。
東北の若いやつらにも、年上の先輩たちにも負けてはいられない。
僕だって、セカイを変えるのだー!
(構成:渡部 由美子)
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