グーグルが熱中するマインドフルネスの正体 心を落ち着かせ、ネットから離れてみよう
マインドフルネス瞑想は高血圧の改善や、血糖値やコレステロールの上昇抑制、不安の軽減のほかに、ヒーリング効果を高め、大脳皮質の発達につながることもわかっている。大脳皮質は注意力、感覚処理、記憶、認識など、高次機能に関与している。研究も形を変えながら、もっとも才能あふれる科学者たちと、才能ある瞑想の第一人者が手を組み、いまもなお、行われ続けている。
「インナーネット」を活用せよ
いまや、シリコンバレーをはじめ、世界のIT企業で進んでいる爆発的な技術革新は、私たちの生活、仕事環境をより便利にし、支えてくれている。実際、シリコンバレーに住み、グーグルで仕事をする私は、すばらしいテクノロジーの数々に助けられているおかげで、世界中を飛び回りながらも、生活ができているし、私の出身である貧しいインドの村でもインターネットを使うことで、ハーバード大学やスタンフォード大学の人たちと同じ情報を入手することができている。
しかし、このように文明が発展していくなかで、忘れてはいけないことがある。それは、私たちが扱うテクノロジーの中で最も重要なものは、私たち自身の中にある、ということだ。
「インナーネット(inner-net)」、すなわち、脳と体、心、呼吸、意識の集合体である。
これらは一人ひとりに備わっているものなので、どこにでも持ち歩ける優れものだ。私は常々、定期的にインターネットから離れ、心のインナーネットにつなぐことが必要だと考えている。だが、外の世界から完全に離れることを提唱しているわけではない。インターネットとインナーネットという2つの世界をあなたに合ったやり方で統合することが大事なのだ。
それによって、仕事上、あるいは人生で何らかの問題を抱えていても、よりクリエイティブな解決策を見つけることができる。私は幸いにも、長年この2つの世界で過ごしているが、その効果を日々実感している。
現代は「心の時代」と言われている。その中で、最高のパフォーマンスを発揮できるようにするには、心を落ち着け、心身を回復させ、エネルギーを充電する時間が必要だ。マインドフルネス瞑想を意識的に行うことで、私たちの内部にあるテクノロジーに触れ、変化させ、外部の世界との調和が生まれ、バランスのとれた生活を送ることができる。このとき、自分でも気づけなかった最高のパフォーマンスを引き出せるはずだ。
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